おばあちゃんの退院の日が近づくのと反比例するように、Aちゃんの手術が近づいて来た。さつきちゃんは、Aちゃんが手術をする前、ガンちゃんたちをAちゃんに紹介しようと考えた。そして、みんなで屋上で記念写真を撮ろうって、天気のいい日にって、さつきちゃんは考えた。

Aちゃんとをみんなに話すと、みんなは快く賛成してくれた。そして、この賛成には、みんなのお母さんたちも協力してくれたんだ。みんなのお母さんたちは、さつきちゃんのおばあちゃんの、お見舞いに病院に来ていて、偶然にAちゃんのことを見ていて、自分の子供と大差ない子供が、いくら病気とは言え親元から離れて入院しているということに、心を痛めていたので、子供たちがその子のことを、励ますためにみんなでお見舞いに行くんだと話すと、誰のお母さんというわけではなく、

『そうなの、良いことじゃないの。お母さんもその子のこと、さつきちゃんのお婆ちゃんのお見舞いに行った時に見ているけれど、賢そうな可愛い顔をした女の子よ。屋上で記念写真を撮るんだ。そうね、その日、じゃ、お母さんが屋上でお昼を食べれるように、お弁当を作って持たせてあげるよ』って、それぞれのお母さんが言ってくれた。

おかげで、その当日は、まるで遠足に行くみたいになった。おやつもあったし、敷物も持って行き、屋上で子供たちの宴会が始まった。

そんな時に活躍するのは、たっちゃん。たっちゃんは、いつも何かあるとムードメーカーというか、何故かその場を盛り上げるのが上手い。始めは、Aちゃん、少し緊張をしていて、硬くなっていたんだけれど、たっちゃんがそこのところを、面白おかしく和ませてくれた。さつきちゃんは、いつも男の子の中にいるから、女の子って少し苦手なところがあるんだけれど、Aちゃんは、自分と同じ年頃の男の子と、話をしたりすることがほとんどないわけだから、まあ、女の子もそうなんだけれど。

Aちゃんやみんなには、前もってさつきちゃんが、それぞれの特徴を説明していたので、Aちゃんなんかは、

『本当にさつきちゃんが話してくれたとおり』って、笑いながら言ったので、みんなは

『さつき、僕らのことをなんていったんだよ』って、そう言われてさつきちゃんは、

『ガンちゃんは野球ばかで、孝ちゃんはがり勉で、たっちゃんはみんなの金魚の糞って、説明したんだよ。合っているでしょ』って言うと、みんなは

『ったっく、さつき』って、

屋上には、看護婦さんとお婆ちゃんが付き添って来てくれた。看護婦さんは、病室に戻る時に迎えに来てくれることになっていて、その間はお婆ちゃんがいてくれることになっていた。そして、何故か、その日の屋上は、子供たちの宴会を見物する患者さんが大勢いた。

みんな、Aちゃんのことを気にかけていたから、

『あんな嬉しそうにしているAちゃんを見たことがない』とか

『やっぱり子供同士でいると、楽しいんだろうね。ここの病院が、小児科がないから』とか

『Aちゃん、同じ年頃の男の子と話すことなんか、なかったんじゃなかい』なんて言う、おばさんもいたりして

そして、写真を撮るのには自信があるっていう、男の患者さんが

『ほら、みんな仲良くなったところで、記念写真をおじさんが撮ってやる。整列して』って、みんなそれぞれに食べ物を持ったり、飲み物を持ったりして、Aちゃんを囲むようにして、記念写真を撮ってもらった。

そうそう、お婆ちゃんも入ったのを、一枚撮ってもらったんだ。


         つづく