ダイちゃんと二人で、屋根の上でお話をしていると、時間が経つのが早い。絶対に、結論の出ない話を、しているからかもしれない。

さつきちゃんは、自衛本能からからなのか、性格なのかも知れないけれど、自分の中に閉じ込めて置けなくて、できるだけ吐き出してしまうことにしていた。

その相手が、今はダイちゃんで、ダイちゃんの前がお人形で、その抜けている間はこれと言って決まっていなかった。

ただ、一番多かったのは、今見たいに屋根に上がって、空を見ながらようするに空に向かって、話しかけていた。誰かに話すには、上手く話の構成が出来ないから、自分の言いたいことを伝えられないから、そうすると何も返事をしてくれない相手が丁度良かった。とは言え、さつきちゃん自信は、そんなことはどうでもよかったみたいだけれど、そうそう、子供の愚痴を聞いてくれる相手がいなかったから。

ただし空には、ちょっと面倒なこともあった。と言うのは、さつきちゃんは屋根の上で、ねっころがって空を見ながら話しているんだ。

風のない日は、まあこれと言って問題はないんだけれど、風の強い日がちょっね問題になるんだ。その雲がすごい勢いで、風に流されていくんだ、さつきちゃん雲の流れをみながら、空に向かって話しているから、その空を見ていて車酔い状態になってしまうことがあって、気持ちが悪くなって、頑張って

『お婆ちゃん、お婆ちゃん』って、呼ぶんだけれど、大きな声が出なくて家の中の、お婆ちゃんには聞こえなくて、どうしよう、気持ち悪いよって、今にも泣きそうなところを、一度はケンちゃんのおばさんに助けられ、最悪だったのがたまたま帰ってきたお爺ちゃんに助けられた時、この時は、後からいっぱいお爺ちゃんに叱られた。

足が痺れているのに、正座させられて。でもね、お爺ちゃんもお婆ちゃんに叱られたんだ。何故かと言うと

『お爺さん、さつきばかりを叱らないでください。お爺さんにも、責任はあるんですから』って、そう言われるとお爺ちゃんは

『わしが何をした』って、反撃すると

『何回も、はしごを片付けてくださいて言っているのに、出しっぱなしにして置くから、さつきが屋根の上なんかに』って、お婆ちゃんに言われると、お爺ちゃんは黙って、はしごを片付けに。

そして、叱られるのも一段落してから、

『さつき、何で屋根に上がったりしていたんだい』って、お婆ちゃんが

『気持ち良さそうだったから。でもね、さつき、雲を見ていたら気持ち悪くなったの。だってね、雲がどんどん動いていてって、それを見ていたら、なんかバスに乗って気持ち悪くなったみたいになったんだ』って、そう、さつきちゃんは、風で流れていく雲を見ていたら、車酔い状態になったしまったのです。これは、大人になってからのさつきちゃんに、今でもよくあります。止せばいいのに、さつきちゃんは何故か、雲の流れを見てぼーっとしているのが好きなのです。ただし極力、風の強い雲の流れの速い日には、しないようにしているみたいだけれど。

そうそう、このころのお爺ちゃんの家は、平屋でさつきちゃんが上がっていた屋根というのは、余り高くはなかったので、小さなさつきちゃんにも上がることが出来た。

そして不思議なんだけれど、このころのさつきちゃんは、屋根に上がったり、虫さんを触るのも、全然平気だったんだけれど、いつ頃からか忘れてしまったけれど、高いところが駄目になり、虫も全く触ることが出来なくった。

話を戻すと、お婆ちゃんが、家の中から出てきて、石蹴りをしている尚ちゃんたちに

『尚ちゃん、さつきを見なかったかい』って、聞いている。

さっきの話を、お婆ちゃんにしたら嫌だなって思っていたら、尚ちゃんもケンちゃんも、大人には口が堅い、

『お婆ちゃんたちに、話さないでね』って、約束していなかったから、ちょっとドキドキしたけれど、ちょっとほっとしたので、屋根の上から

『お婆ちゃん、ここだよ』って、言うと、お婆ちゃんは、真っ赤な顔をして

『さつき、また、屋根に上がって、早く降りてきなさい。全く、危ないんだから』って、怒っている。

さつきちゃんが屋根の上から

『お婆ちゃん、怒らない』って、聞くと

お婆ちゃんは、あきれた顔をして

『怒らないから、早く降りておいで、買い物に行くよ』って、そう言われて見ると、お婆ちゃんは買い物籠をもっている。


            つづく