お爺さんの驚きは、部屋の中にいた人たちみんなの驚きで、中にはボス猫さんに手を合わせるお婆さんもいた。それを見ていた優希ちゃんは、
『蝶ちょさんも、話ができるのよ。お母さん、お父さん、覚えているこの蝶ちょさんのこと。ほら、あの日ここに連れてこられた日に、私が見つけた蝶ちょさん、赤い花粉をいっぱい付けていた。蝶ちょさんも優希たちのこと、助けてくれるのを手伝っているの』って、優希ちゃんが自分の肩に止まっている蝶ちょさんを指差した。
『死なずに生きていたんだ。良かったじゃないか、あの時は死んでしまっていると思っていたけれど』って、お父さんが言うと
『ここでこうして、皆さんをゲーム機の世界から元の世界に戻すお手伝いをしている間だけ、生きているんです。元の世界に帰る時には、ここに来た時と同じように、優希ちゃんのハンカチに包まれて帰るんです。そして約束したんです、優希ちゃんに土にかえしてもらうって、ねぇ』って、蝶ちょさんが言うと、ボス猫さんに手を合わせていたお婆さんが、今度が蝶ちょさんにも手を合わせている。
ボス猫さんの話の続きを話してくれると言った、お爺さんも蝶ちょさんが話したのを聞いて、目を丸くしながら
『長生きはするものだ、こんな凄いものを見せてもらうなんて思ってもいなかった、考えて見ればわしらがここでこうしていること事態が、偉いことになるんだけれど。そうだ、猫さんの話の続きだ、それと女の子の愛ちゃんの質問の答えだ。そうさな、猫さんの続きからでいいかな』って、愛ちゃんとボス猫さんのほうを見て、お爺さんが言ったので、二人は何故か、人間と猫なんだけれど同じように、こくりとうなづいた。
『猫さんが言ったとおり、ここに連れてこられた老人は、それぞれに事情があってみんな一人暮らしをしている。いわゆる独居老人って言うのだ、その字と響きのおりに淋しいもんなんだよ。何日も、人と話をしない日が続くこともあるんだよ。以前、わしのところには犬がいたんだけれど、亡くなってしまってね。犬がいたころは、犬を相手に話をしていたんだけれど、それもなくなってしまった。わしがもっと若ければ、また犬でも猫でも飼いたいが、この年では。自分の方が先に、死んでしまっては残された、犬や猫が可哀そうで飼えなくなってしまったんだ。ここは、小さな村でみんな顔見知りだけれど、わしら年寄りには、隣の家まで歩いていくには遠いんだよ。多分、みんなそう思っていたんだろう。この村の一人暮らしの老人が、ここに全員集合しているんだ。わしら一人ひとりのところに、来たんだよ親切な子達が、話し相手に。一緒に食事のしたり、肩をもんでもらったり、わしはひとり暮らしになってから初めて、腰にシップを貼ってもらったり、そんな日が何日か続いていたんだ。そうしたら、ある時に花の種を持ってきて、一緒に花を育てたいって言うんだよ。花はわしらにしてみると、お手のもんだから二つ返事で、嬉しかったしね。それが、あの子達の狙いだったんだ。花が成長するまでは、楽しかった。どんな花が咲くのかも楽しみだったしね、まさかあんな殺人花が咲くとは思っていなかった』って、お爺さん
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