ドキドキしながらリッちゃんの背中に乗っている、五匹のボディーガードさんたちとは違い、夢ちゃんはリッちゃんや愛ちゃんのことが見えている分、リラックスしてあっという間のボス猫さんの公園までの飛行を楽しんだみたい。公園に着き、リッちゃんの背中から、愛ちゃんに抱かれて一匹つづ降ろされる時も、トホホな顔をしていた。それでも、そこはサブさんが選んだボディーガードの五匹だから、切り替えは早く、てきぱきと動き出して、雌猫さんたちを集め始めている。これは、先の来てお婆さん猫や怪我をしている雌猫さんたちのガードをしている、まるちゃんも加わった。愛ちゃんも小猫さんたちを、集め始めている。その間、リッちゃんは夢ちゃんに連れられて、ボス猫さんが休んでいる住処に案内される。リッちゃんが夢ちゃんに
『ここの公園は、なんだかハーレムみたいだね。あっ、違う。アマゾネスって言うんだっけ、女の人ばかりで、そしてここの雌猫さんたちは、目が鋭くて腕力もありそうに見えるね。僕らの公園の、雌猫さんたちと違うね、ここの感じは夢ちゃんにきつかったね』って、リッちゃんが言うと、夢ちゃんは、ちょっと首をすくめて微笑んだ。
『入り口の前に護衛の猫さんたちがいるでしょう。あの猫さんたちは雄猫さんたちがいなくなったから、雌猫さんたちなのよ。あの中には、私の目や耳、体を噛んだ猫さんたちがいるの。ちょっと待って、深呼吸するから』って、夢ちゃんが言うから
『大丈夫、あの猫さんたちからは、僕は見えていないけれど僕からは、ちゃんと見えているんだから、何かあったら僕が夢ちゃんを守るから、安心していいんだよ。さっき、愛ちゃんも言っていただろう』って、リッちゃんが夢ちゃんの背中を押した。
夢ちゃんが一人で入り口まで行くと、護衛の猫さんたちは夢ちゃんのことをじろじろと見ている。そしてその中の一匹の猫さんが、ボス猫さんのいる小屋の中に入って行った。多分、夢ちゃんが来たことを伝えているんだと思う。小屋の中から、今小屋に入っていった猫さんが出てきて、夢ちゃんに中に入るように言った。
夢ちゃんが中に入ると、その猫さんも一緒に中に入ってきた。きっと、雄猫さんがいなくなった後の、ボス猫さんの右腕なんだろう。
『夢ちゃん、まるちゃんはどこにいるの』って、リッちゃんが聞いた。
『まるちゃんは、お年寄りの猫さんや、怪我をしている猫さん、それにお腹に赤ちゃんの居る猫さんをガードしているの。だから今、夢のボディーガードの猫さんたちと合流していると思う』って
『ボスを移動するのに、夢が一人とは、どういうこと』って、一緒に中に入ってきた猫さんが、不愉快そうに言った。
『他に一緒に来た仲間は、雌猫さんたちや小猫さんたちを集めている。ボス猫さんは、もう自分で歩けるのだから、自分の足で歩いてもらう。すぐに出発します、もう用意は出来ているのでしょ』って、夢ちゃんは事務的に言った。
『すぐに出発、そんなに簡単に子猫たちは集まらない。雄猫がいなくなってから、言うことを聞かなくなっている。集まらない子猫は、そのままここに置いていく』って、ボス猫さんが言った。
『いいえ、一匹の残らず、移動させます。その為にここに来たのですから』って、夢ちゃんが強い口調で、そして
『用意が出来たら、中央の広場に来てください。私は、広場にいます。こちらの用意が出来たら、合図を送ります』って、夢ちゃんがそう言って、小屋を出ようとしたら一緒に入ってきた猫さんが、すれ違いざまに夢ちゃんに
『生意気な、私達でさえ子猫たちを、集めることが出来ないのに』って、
夢ちゃんは、何も聞こえない振りをして小屋を出ると、今度は警備をしている猫さんたちにも、中の話が聞こえていたみたいで、夢ちゃんの背中に冷たい視線を送ってきている。夢ちゃんは、じっと心の中にサブちゃんの『一匹でも多くの猫さんたちを救うんだ』って、言う言葉を浮かべながら、広場に向かう。
広場には、すでに雌猫さんたちが集まっている、お婆ちゃんの猫さんも妊婦さんも怪我している猫さんも、みんな住み慣れた場所を離れることに少し不安を感じながら、出発を待っている。愛ちゃんがまるちゃんを先頭にして、小猫さんたちを引き連れてきた。これには、雌猫さんたちから、驚きの
『ウオー』って、鳴き声が
『これで、全員かな、お母さん猫さんは、自分達の子供を確認してください』って、夢ちゃんが言うと
夢ちゃんに、ここの公園から逃げなさいって言ってくれた猫さんが、二、三回間違いがないように数えてくれて
『間違いない、子猫は全員いるわ。雌猫も全員、私たちは何時でも、出発できる。ねぇ、みんな』って、そしてその猫さんは
『後は、ボス猫たちだけ、夢ちゃん』って、
みんなの周りは、五匹のボディーガードさんとまるちゃんがガードしている。夢ちゃんの横にはリッちゃんと愛ちゃんが、夢ちゃんは
『ギャオー』って、可愛いけど威厳のある一鳴きを
続きはまた![]()