リッちゃんは、アッちゃんと並んで歩きながら

『ここの匂いは凄いね、強烈だね。でも、嫌な匂いじゃないから、自然に呼吸が出来て、そのうちに倒れてしまうんだね。なんか、悪質な感じがする』

『ああ、知らずにね、レッドポイズンの花も見た目は、スズランの赤いバージョンみたいで可憐で可愛い感じに見える、だからつい家にもって帰って飾ろうって、それで中毒を起こすんだ。で、中毒を起こしてからも、まさか原因が花とは気付かずにそのままにしておくから、中毒が死に繋がっていく』って、アッちゃん

『ここだよ、リッちゃん。なんか匂わない。上手く説明が出来ないんだけれど、この匂い何の匂いかな』って、アッちゃん

『アッちゃん、この臭いの中に葉っぱとか土とかがこげた匂いがしない。ここ全体に草が生えているけれど、ここで焚き火でもしたのかな』って、リッちゃん

『そうか、そういわれると焦げているような臭いがする』って、アッちゃんも

『えーと、このこげている臭いは、ちょっと待ってよ』って言いながら、リッちゃんは臭いがする範囲を走って

『今、僕が走ったところが焦げ臭い臭いがしているところだよ。どんな形をしているのかな』って言いながら、リッちゃんとアッちゃんは、今、リッちゃんが走ったところを真上から見ている。僕、空君、愛ちゃんも、二人のところへ行って見る。何故か、この時、空君と愛ちゃんは僕の尻尾にぶら下がっていた。

『この形って、三角形。なんか意味があるのかな』って、みんなで

『ねぇ、三角に走った周りだけが焦げ臭いの。内側は、焦げ臭くないの』って、僕が聞くと、リッちゃんは

『そうだよ、なんか三角形の大きなクッキーの型でギュッて押したみたい』って、

『あっ、ビニールハウスで作業をしていた人たちが、かぶっていた帽子にも、作業服にも三角のマークが付いていたよ。それで三角の中に、レッドポイズンの花が』って、僕が言うと

『そう、そう、付いていた。えーと、帽子と作業服の色は、黒でマークと花の色が赤だった』って、アッちゃん

『そのマーク、僕たちも見たよ。隊長さんの本部で』って、空君

この時は、もう下に下りて隊長さんの横で、みんなで話していたので、

『本部で見たって言うのは、モンスターの化身になった人のことを言っているの。それとも他に』って、隊長さんが不安げに聞いてきた。

『二番目に偉い人が、このマークの付いたボールペンを持っていたよ。上着の内ポケットに入っていたよ。倒れた時に、見えたもの』って、空君

『それから、愛ちゃんが見たのは、電話で話をしていたお姉さんがメモを書くのにこのマークが付いているボールペンを使っていたよ。でも、そのお姉さん、モンスターの化身には見えなかったよ』って、愛ちゃん

『そう、僕もその人のことは見たけれど、モンスターの化身ではないと思うよ。他にも持っている人がいるのかな。隊長さん、調べた方がいいかも』って、リッちゃん

『そうしよう』って、隊長さんは、部下の人に三角にレッドポイズンのマークが書かれているボールペン、若しくはこのマークが付いているものがあったら、全て集めるようにと。それから、本部の中にいるときは、全員がマスクと手袋を装着するようにって、命令をしたあとで、

『これから、一体何が起きてくるんだ。何を信じるといいのか、分からなくなりそうだ』って、隊長さんがため息を吐いた。


                続きはまた天使