パワーを送ってくれた、みんなのところにお礼に回るコースは、アッちゃんとリッちゃんが決めることになった。一番最初は、ゴールデンの院長のところに決定、そして帰りに天使君の家によることになった。

『出発は、リッちゃんの夕方の散歩と食事が、終ってからっていうことにしよう』って、僕

『うん』、『うん』って、みんな

お父さんとお母さんは、時々ニュースを見ている、ワイドショーでも、カラスとハトの追跡なんていう特集をやっている。自然を壊している人間にも、今回のことは少し責任があるのに、全然気が付いていない。そして、公園に帰ってきたカラスやハトを、遠巻きにカメラが追っている画を流している。カラスさんのこともハトさんのことも、静かにそっとしておいてくれるといいのに、第一人間が鳥を追っても、鳥に追いつくわけもないし、言葉だって通じないのに。その点、動物は良い、そっとしておいてくれるから、気にならないわけではないけれど、モンスターハトさんやピンクさんみたいに、自分達から何か話すと答えてはくれるけれど、それ以外は、あとが大事なのよって感じに黙ってみていてくれる。

『とにかく、僕らも無事に帰ってこれて良かった。でも、オリーブの力って凄いね。さすが、花言葉が、「平和・知恵」って、その通り』って、アッちゃん

『けど、みんな、よく見るとボロボロだねぇ。愛ちゃん、僕が髪の毛といてあげる』って、空君。そう、空君は愛ちゃんの髪をといてあげる係りだった。愛ちゃんは、僕とアッちゃんの毛を一生懸命にブラシしてくれている。アッちゃんは、気持ち良さそうにしているけれど、僕は基本的にブラッシングが嫌いだ。それに愛ちゃんのブラッシングの仕方は、お母さんに近い、いやそれ以上だ。リッちゃんは、散歩の時にお父さんにブラシされた。

そして、空君は、

『自分で出来るからいいよ』という言葉を無視して、愛ちゃんに髪をとかされ、僕とアッちゃんとリッちゃんにジャリジャリ、ペロペロと舐められた。

リッちゃんの散歩には、みんな一緒に、今日はお母さんも散歩に行くらしい。多分、公園の様子が気になるんだろう。全く、野次馬なんだから。公園はどこも変わったとこともなく、強いて言えばカラスさんとハトさんがなんとなく仲良く見えたりして。目を引いたのは、やっぱりあのカラスさんと子供のハトさんの親子、お父さんもお母さんも、不思議そうに見ていた、そして

『あの、子供のハト、育児放棄されたのかな、動物の世界も大変なんだ。カラスがね、ちょっと意外』って、お母さんが勝手に決めちゃった。

そんな風にリッちゃんの散歩も夕飯も終り、僕らは院長に連絡を取り、院長が住む町に出発。僕らのいる町は、もう平常に戻っている、。何事もなかったかのように、家々には電気が点き、家族団らんが聞こえてきそうな、あーそんな家ばかりじゃないか。でも、いつものように車はいくらかの渋滞があったり、ネオンがきれいに点き、人が行き交っている。僕らは、そんな町をいくつか見ながら、院長の住む町に着き病院を捜す、すぐに見つけた。目印は、ドクターの格好をした犬とナースの格好をした猫の大きな看板が出ているから、すぐに判るって言っていたけど、本当に良く目立つ看板だ。

病院は、まだ診察時間中だった。院長は、2階が自宅になっているので、2階にいるとさっき言っていたので、あっ、居た。ちょっと太っているゴールデンレトリーバーさんだ、僕らを待つように窓の方を見ている。僕らは、院長が見ていた窓と逆の窓から入ったので、院長を驚かせてしまった。

僕らは、お互いに簡単な挨拶をして

『院長、色々と苦労したんでしょう、少しの間野良だったって言っていたけれど』って、アッちゃんが聞いた

『そうなんです。でも、僕は、運よくうちの先生に拾ってもらったので、そんなに苦労なんてしていません。ただ、僕らのような大型犬は、流行がピークを過ぎると捨てられることが多いです。僕が捨てられた山にも、何頭か居ました。思い出すと、僕だけがこんな生活をしていてって言う気になって、うつぽっくなることがあります』って、院長が、少し淋しそうな顔をして言った。

『猫さんがいる、アッ、犬さんも』って、愛ちゃんが言うと

『えぇ、僕の仲間達です。猫は3匹、犬は僕のほかにあと2頭居るんです。みんな、事情があって』って、院長

『下が、動物病院だと色々な声が聞こえてくるんでしょうね』って、僕は言ってしまってから、アッという顔をしたら

『もう、慣れました。と言うか、僕に出来る範囲で、患者さんの話を聞いてあげることにしたんです。何もしてあげられないけれど、僕だけなんです、声が聞こえるのは、きっとその声を聞くために僕はうちの先生に、拾われたんだと思います』って、院長

『わー、カッコいい』って、愛ちゃん。愛ちゃんのその一言で、その場は和んだ。そして色んな話をした。

僕らは、これから天使君という子猫さんの家によって帰るというと言うと、

『うちの患者さんです。他の猫さん達も、天使君、元気ですよ』って、教えてくれた。

また、何かあったら、お互いに助け合うことを約束して別れた。


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