何のアイディアもない僕が、くるくると回りながら、刻一刻とモンスターハトの口を目がけて、体の中を目指して飛んでいる。僕の後ろで、みんなが僕に
『元ちゃん、頑張って、無理しないで。無事を祈っているよ』って、声が聞こえている。それは、リッちゃん、アッちゃん、空君、愛ちゃんの声は勿論、僕らに力を貸してくれているみんな、そして平和を願っているみんなの声だ。
僕はそれなのに、それに応えるものを何も持っていない。かなりいい加減な猫だ、空君やリッちゃんには、ちゃんと僕をモンスターハトの中まで、送ってなんていっておきながら、僕は全く、トホホだ。
でも、もうそんなことを言っている距離じゃない。僕の目の前には、モンスターハトの大きな口ばしが大きな口を開けている、僕を飲み込むために待っている、そして
『小ざかしい猫め、食ってやる。何を考えて、のこのこと飛んできた。白いモンスターハトよ、よく見ておくんだ。私の勇士を』って、まったく馬鹿にしてと思ったけれど、あたらずとも遠からずって思ってしまう僕がいる。
その言葉に僕は
『僕たちは、どんなことをしても、この世界をモンスターの手から守ってみせる。僕はモンスターハトなんかに負けないよ』って、言いながら僕は、モンスターハトの中に飲み込まれていった。
モンスターハトの口の中は、真っ暗で唾液でねっとりとしている。僕にとって、真っ暗というのは特に問題がない、だって僕は夜行性、猫なんだからと独り言を言いながら、モンスターハトの口の中をオリーブオイルがべっとりと付いている、まだパチンコの弾になっている僕は、あたりかまわず付けまくる。モンスターハトが、口を開けて舌を使って僕を口の中から追い出そうとしている。そりゃ、僕は、何のアイディアもないとは言え、絶対にモンスターハトの口は追い出だされるわけには行かない。みんなが力を合わせて、僕をここに送ってくれたんだから。それにモンスターハトが僕を追い出そうとしているということは、僕があっちこっちをコロコロと回りながら、オリーブオイルを付け回していることが、嫌なんだ。それが、はっきりと伝わってくる、なんとなく僕に希望が出てきた。やっぱり、モンスターハトにもオリーブは有効なんだ、僕はまだパチンコの弾の状態なので、ここでゲェをすることは出来ないけれど、オリーブオイルだけでも十分にちょっと言い過ぎかな、でもいくらかはダメージを与えることはできた。なかなか、モンスターハトは僕を飲み込んでくれない、僕は出来るだけ飲み込みやすいように、喉の奥の方へ転がっていくんだけれど、飲み込まない。なんて言うか、喉の奥にシャッターがあって、そのシャッターが下りているというか、僕は一生懸命にそのシャッター目がけて体当たりしている。何度か体当たりをしていたら、モンスターハトがオエって戻しそうになった、僕はその一瞬のすきに上がったシャッターをすり抜けることに成功した。
それから僕は、食道を通ってモンスターハトの核となっている肺へ、肺に着くまでも僕は転がりながら、オリーブオイルを付けまくった。モンスターハトが、苦しんでいるのが分かる、唾液をゴックンって飲んでいるもの。けど、唾液を飲み込むと唾液が通ったところが一時的には、少しだけ楽になるみたいだけれど、基本的にはモンスターハトの体の中を、僕が付けまくったオリーブオイルが回っているわけだから、なにも解決はしていない。
モンスターハトの肺がどうして、核だと思ったかと言うと、何故かモンスターハトの肺は三つあったんだ。左右に一つづ、そして真ん中に一つ、その真ん中の一つだけが喉と同じようにシャッターが下りていたんだ。肺のシャッターの場合は、ただ、待っていればシャッターが上がってすきができると言う感じではなさそうだ。どうやら、僕が何かアクションを起こさない限りシャッターは上がらない。もう肺の前についたころには、僕はすっかりパチンコの弾から、普通の猫の姿になっていたので、どんな結果がでるかわからないけれど。シャッターに僕は体を擦りつけ、オリーブオイルを付けた、その時オリーブオイルと一緒に僕の毛もいっぱいシャッターに付いた。
続きはまた![]()