アッちゃんとリッちゃんに声を掛けた時、一番最初に振り向いたのは、愛ちゃんだ。愛ちゃんは、まん丸のパチンコの弾になった僕を見て、一言

『元ちゃん、フ、フ、フ。まん丸、目目はどこにあるの』って言いながら、僕をつんつんとそして、そこの部位が僕のどこの部位になるか定かではないけれど、チュってして目をウルウルさせながら

『元ちゃん、モンスターハトをやっつけて、頑張ってね』って、言うと向きを変えて、また、モンスターハトに向かって、オリーブオイルの付いたブーメランを投げ始めた。

『アッちゃん、僕が空君に手を貸して、元ちゃんを飛ばすよ』って、リッちゃんが今まで見せたことのないような、シリアスな顔をして言うと、アッちゃんが僕の方を振り向き、愛ちゃんと同じように、どこか分からない部位を、目に一杯涙をためながら、僕を舐めて、

『白いモンスターハトは任せておいて、モンスターハトをやっつけて。元ちゃん・・・無理しちゃ駄目だよ』って、アッちゃんは言葉が途切れて、丸い弾になった僕をじっと見て、

『よし、頑張るぞ』って、目に気合が入っているのが、僕には伝わってきた。そして、空君に

『空君、頼んだよ。元ちゃんをモンスターハトの口に、体の中に入っていけるように、そしてパチンコを撃つときは、深呼吸して、気を落ち着かせて』って、アッちゃん。僕は心の中で、アッちゃんに

『ありがとう。でも、そんなに空君にプレッシャーを掛けちゃ、空君の手が震えちゃうよ』って思った。

アッちゃんは、リッちゃんに

『リッちゃん、大丈夫、僕、代わろうか。無理しなくていいんだよ。元ちゃんは、リッちゃんのお兄さんだから』って、

『大丈夫、元ちゃんも僕でいいと思っているよ。ねぇ、お兄ちゃん』って、リッちゃんは、いつものようにとぼけた感じで、これは、リッちゃんの最大の頑張りだ。一生懸命に、明るい声で、みんなが心配しないように。そう、そうさ、さすが僕の弟、だから僕もリッちゃんに負けないように、明るく

『そう、たまには弟に、頑張ってもらわなくちゃ。いつも、ビビッてばかりじゃ。よビックリマークリッちゃん』って、僕が言うと

『たーく、お兄ちゃんは、一言多いんだよ』って、言いながら、何故か、リッちゃんだけは一目で僕の目を見つけて、そして僕のほっぺを、涙を流しながらペロペロと舐めながら

『元ちゃん、絶対に無理しちゃ駄目だよ。モンスターハトの中で何かあったら、僕を呼んで、僕はすぐに元ちゃんのところに行くから』って、言葉でもなく、テレパシーではなく、僕の目に

『分かっているよ。何かあったら、絶対にリッちゃんを呼ぶから、そしたらすぐに助けに来て。泣くなリッチ、空君が心配すから、しっかりと僕を飛ばして』って、僕もリッちゃんの目に、そして

『リッちゃん、僕にオリーブオイルを掛けて満遍なく。そして、モンスターハトの口が開いたときに、タイミングを合わせて。頼んだよ』って、僕が空君とリッちゃんに

『うん、任せて』って、空君とリッちゃんの気合の入った返事が返ってきた。

僕は心の中で、

『大丈夫、絶対に、上手く行さ。僕の体は、リッちゃんのオリーブオイルで守られているんだから。僕らは、町を守らなければいけないんだ、モンスターの魔の手から。ここで、僕らが負けてしまったら、モンスターがどんどんやってきて、自然の摂理を、人間の世界も、動物の世界も、植物の世界も、みんな狂ってしまう。そんなこと許してはいけない。お母さん、僕を守って』って

ついに、そに瞬間がやってきた

 
                 続きはまた天使