僕は、鳴きまくった、永遠に続くんじゃないかと思うくらいに鳴いた。
僕を背中に乗せていたアッちゃんは、よく我慢していたと思う。きっと耳が痛いのを通り越していたと思う。
とにかく、随分といなくなった、催眠術にかけられたカラスたちは。無事に元の住処に帰ることが出来ればいいだけれど。そう簡単に元の住処に帰ることは、カラス達は出来なかった。何故なら、僕らが普通のカラス達に罪はないんだと解っていたけれど、人間達はそうではない、人間の目には大きさこそ違いがあっても、カラスはカラスだ。帰ろうとするカラスたちは、海上の船からも、僕らのはるか後ろを飛んでいた自衛隊のヘリからも、激しい攻撃を受けた。だから、無事に、元の住処に帰れたカラスの数はかなり少なかったし、傷を負っているカラスも少なくなかった。
勿論、帰ってきたカラスに対しては、犬さんも猫さんも攻撃はしなかったよ。他の動物だって、僕らが攻撃をしないでってお願いをしていたからではなく、みんなからすると、何か一つ違っていたら、カラスではなく自分達犬かも猫かも他の様々な動物かもしれなかったって、この後のハトに関しても、同じ事が言えるって、みんなは思ったらしい。そう思えば、誰の事も攻められない。
でも、基本は犬さんも、猫さんもそして動物はみんな優しいんだ、そして疑うことを知らないんだ。だから、人間と争うことなくやってこれているんだ、これからも僕らは、例え人間に裏切られることがあっても、僕らは人間を裏切らないんだ。そして、いつも人間のことを信じているんだ。上手く言えないけれど、きっとそういうことだと思う。
まぁ、僕の個人的な思いはさておき、モンスターが化けているカラスとの戦いについて話していくね。
地上の猫さん、天界の猫さんの協力で、僕の鳴き声はパワーアップされ、大半の普通のカラスはいなくなった。でも、巨大なモンスターカラスを囲んでいる子供のカラスがなかなか動かない、反応が無いと言うほうがあっているのかな、この子達を何とか退かさなくてはいけないのに。
僕の中に、もしかしたら子供のカラスの外側にいたお母さんカラスが連れて行ったくれるかなんって、ちょっと期待したんだけれど甘かった。そうだよな、敵はカラスではなくて、カラスに化けているモンスターなんだから。
僕が、この子達をどうしようか考えている間も、アッちゃん、リッちゃんの風の攻撃と火炎放射器、空君のパチンコ、愛ちゃんのブーメランでモンスターのカラスと戦っている。
そう、話していなかったけれど当然、僕らは攻撃するだけではなくて、おもいっきり攻撃もされていたんだ。
最初、僕らが先制攻撃を受けたときは、僕も、空君も愛ちゃんも、アッちゃん、リッちゃんから振り落とされそうになったり、毛をむしり取られたり、空君や愛ちゃんは腕や足なんかを突っつかれたりしたんだ。
その時、僕ら三匹と二人は、同時に同じことを思ったんだ。そして叫んだ。
『怖いよ。誰か助けて
』、『お母さん
助けて』って
そうしたら、僕らの周りにカラスの攻撃から守ってくれるバリアが出来たんだ。ただし、このバリアは、僕が鳴きはじめたら、すーって消えたんだけれど、だから時間にすると5分あったかどうかそんなもんなんだけれど。僕が、鳴き始めてからは普通のカラスが襲い掛かってこなくなったから、その分随分と楽にはなったけれど。モンスターのカラスは、最終的には巨大なモンスターカラスを守ることが目的だから、みんな体当たりで襲い掛かって来るんだ。その体当たりが、僕らにはとてもグロテスクで始め吐き気をもよおしたくらいなんだ。
『あっ、なんだ、あのモンスターのカラス、目が飛んでくる』
『目が弾のように飛んでくるよ。どうやって交わす』
『アッちゃん、リッちゃん僕らは、風で目の玉を吹きかえそう、空君、愛ちゃん頼むね』って感じで
向かって来るカラスは、みんな目が無いんだよ、想像して気持ちが悪いんだ、そして、悲しいんだ。目があったところから赤く血が流れているんだ。僕らには、この赤い血が本当に血なのか、それともモンスターのカラスの涙なのか今でも分からない。目が見えないからモンスターのカラス同士でも、ぶつかり合ったりしているんだ。そこに僕らの攻撃が加わるわけだから、こう言うのってきっと地獄絵って言うのかな。カラスの泣き声と僕らの泣き声が遠くまで響いていたと思う。
続きはまた![]()