僕ら三人は、ボス猿さんがいた場所をじっと見ながら、

『天界のみんなも、僕らのこと応援してくれているんだ。頑張らないと、きっと地上の秩序が壊れると、天界も狂ってしまうんだ』って、僕が言うと

『なんか分かるような気がする、天界にもモンスターが住みつくってことだよね。そんなことには、絶対させない』って、リッちゃんが

『そうだよ。そんなこと絶対に僕らがさせない』って、アッちゃんも

どうやらその声が大きかったらしく、愛ちゃんが目を覚ました。

『うーん、よく寝た。ねーぇ、なんだったの、今の声、リッちゃんとアッちゃんが大きい声を出していたでしょ』って、

『今ね、ボス猿さんが来たんだ。ボス猿さんも僕らに力を貸してくれるって、天界に行ったみんなも力を貸してくれるって、伝えに来てくれたんだ』って、僕が言うと

『えっ、ボス猿さんが来たの』って、寝ていたと思っていた空君が

『ほんと、ボス猿さんが、会いたかった。子猫さんやみんなも元気にしているのかな』って、愛ちゃんが

『心配しなくていいよ、みんな幸せにしているって。ボス猿さん、それだけ言うと、僕らと話すことなく天界に帰ってしまったんだ』って、アッちゃんが言うと二人ともほっとしたような、残念のような顔で

『良かった。みんなが、幸せなら』って

『僕らは、みんなの幸せがこれからも続くように、モンスターと戦わなければいけないんだ』って、僕

『分かった、愛ちゃん。頑張る、天界には、愛ちゃんのお母さんもいるんだもの。お母さんが幸せでいて欲しいもの。子猫さんだって、ミーコさんだって、みんな、みんな』って

『そうだ、愛ちゃん、ブーメランを磨かなくちゃ』って言って、ポケットから手のひらサイズのブーメランを取り出して、何かブツブツと呪文のようなことを言いながら、磨きはじめた。

『愛ちゃん、何ブツブツ言っているの』って、空君が聞いた。

『フフ、知りたい。それはね、雨の中に、風の中に、闇の中に、深く深く眠りなさい。戦いは終ったの、静かに深い眠りに付きなさいって言っているの』って、愛ちゃんが

『愛ちゃんが、考えたの』って、アッちゃんが聞くと

『そう言うわけじゃないんだけれど、なんか今ね、ブーメランを磨いていたら、愛ちゃんの口から出てきたの。それで、なんか気に入っちゃっていいでしょ。雨の中に、風の中に、闇の中に、深く深く眠りなさい。戦いは終ったの、静かに深い眠りに付きなさい。ねぇ』って、愛ちゃん

『うん、悪くない。モンスターには、深い眠りに付いてもらわないといけないから。モンスター、再生が出来るから、永遠の眠りについてもらわなくては』って、僕

『そうか、そう言えば、山さんの中にいたモンスターも泉の中だ』って、空君が

『ごめん、ちょっと静かにして、サブさんからテレパシーが送られてきている』って、僕

『アッ、五郎さんからも』って、アッちゃん、リッちゃんも

そう、サブさんも五郎さんも外にいるから、特にサブさんは野良さんだから、外の情報には早い。

『サブさんの情報だと、公園で休んでいる鳥さんたちも少しざわついているらしい。それより、サブさんのいる公園は、動物園と隣接しているんだけれど、その動物園の動物達が少し騒ぎ始めているらしい。詳しいことが分かったら、また連絡してくれるって』って、僕

『五郎さんからは、五郎さんの家はわりと繁華街にあって、みんなが寝静まった頃になるとどこからともなく、ねずみが出てくるらしいんだけれど、今日はその動きがおかしいって。慌てて、町を出て行く感じなんだって。それで、五郎さん、顔見知りのねずみに聞いたんだって、そんなに急いでねずみさん、一体どうしたんだい。まるで、夜逃げをするみたいだねって。そうしたら、ねずみが言うには、そうさ、夜逃げだよ、この町はカラスに襲撃されるって、俺達の間ではみんなが言っている。だから、少しでも遠くに逃げるんだって言っているらしい』って、アッちゃん

『うわさのでどこを聞いたらしいけれど、ねずみが言うにはよく分からないってことらしい』って、リッちゃん

『動き出してきたよ。夜が明けてきたし、みんな、今日は大変な一日になると思うよ。頑張ろう』って、僕が言うと

『モンスターには、深い眠りを』って、みんな。なんだか、インチキ臭い宗教だよ。


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