僕たちは、山さんの核に着地した。周りは、五角形を形作ったように五つの扉が、モンスターはどの扉の中にいるのか。僕は、アッちゃんとリッちゃんにテレパシーを送る。

『五つの扉って、何か僕たち五人に関係があるのかな。どう思う、お母さんの匂いといい、おかしいよね。用心しないと、僕たちモンスターに騙されてしまう』って

『そうだね、愛ちゃんは、特に心が揺れていそうだし、リッちゃん、愛ちゃんを頼んだよ』って、アッちゃんが言う

『うん、分かっている。元ちゃんたち、愛ちゃんの家に行ったんでしょ。愛ちゃんのお母さんのこと見てきたの』って、リッちゃんが

『知っていたんだ、リッちゃん。お母さんも家の人たちも留守だった。ここが落ち着いたら、愛ちゃんを連れて行こうと思っていたんだ』って、僕が言うと

『僕は、まだ地上の住民だから、いつでも自由にみんなと一緒にというわけに行かないから、みんなを見ていることは出来るんだ。ただ、集中しなければいけないから、疲れるんだ。今日なんかは、愛ちゃんの特訓もあったし、途中までしか見ていなかったんだ。あっ、この話は後にしよう』って、リッちゃん

『さぁ、どうやって私を捕まえる』って、モンスターが挑発してきた。

空君がポケットから、サッカーボールの消しゴムを出して、両手で大事そうに地面の置く。そして、そのボールに軽くスニーカーのつま先をぶつける、トントンって言う感じに。ボールが少しづつ大きくなる、そして普通の大きさのサッカーボールに変わった。僕らは、空君の足元をじっと見ていたので、全員は

『おっ、』って、唸った。

『僕が、横にバウンドさせながらボールを蹴るね。五箇所のドアを開けるから、気を付けていて。山さん、少し響くと思うけれど、我慢して、みんなは、せっかく着地したんだけれど、少し上に上がっていて』って、空君が。そして、それを言い終わるのが早いのかキックするのが早いのか、とにかく、すごい勢いで、ボールを蹴った。最初にキックされたドアが開いた。ドアの中には、れいちゃんが、にこにこしながら立っている。そして、れいちゃんの横には、アッちゃんに似たゴールデンレトリーバーの犬、アッちゃんが思わず

『お母さん』って、大きな声でもう一度『お母さん』って言うと、れいちゃんはニッコリ微笑み、アッちゃんに似たゴールデンさんは尻尾をパタパタと嬉しそうに。そうか、人間のお母さんと、犬のお母さんなんだ。

次のドアにボールがバウンドされてドアが開いた。そこには、さっき家でコーヒーを飲んでいた、僕とあっちゃんのお母さんとチンチラシルバーの猫、ラブラドールレトリーバーの犬が、僕とリッちゃんも思わず

『お母さん』、『お母さん』っと、叫んでしまった。

そして次のドアには、空君のお母さんがハンバーグの匂いをさせながら、ニコニコと立っている、空君も思わず、

『お母さん、お母さん』と

そして、4番目のドアにボールが、残っているのは愛ちゃんだけ、愛ちゃんの顔が見る見る変わっていくのが分かる。リッちゃんの背中で愛ちゃんは震えている、憎しみと憎悪に、リッちゃんにはその思いがひしひしと伝わってきているみたいだ。愛ちゃんは、リッちゃんの背中に立った、そしてドアが開き、そこに立っているのが自分を生んだ母親だったたら、とびかかっていきそうな強い意志が。ドアが開いた、愛ちゃんのお母さんだった、リッちゃんの背中から飛び降りるr愛ちゃん、その愛ちゃんを銜えるリッちゃん。なんて言うか、僕、アッちゃん、空君は、口をポカンと開けて、ただただ見ているだけで、少し間をおいてからやっと、拍手しながら

『リッちゃん、やった』って、

愛ちゃんは、リッちゃんにジャンバースカートの背中を銜えられながら、手足をばたつかせながら

『リッちゃん、放して。愛ちゃんは、あの女が許せないの』って、泣きながら。愛ちゃんを銜えながら、リッちゃんも泣いている。実は、リッちゃんも母親の愛情を知らないんだ。人間のお母さん、お父さんには、目いっぱい愛されているけれど、これは、また何れお話します。


                 続きはまた天使