お母さんは、いつものように「おはよう、元ちゃん、おはよう、リッちゃん、お腹空いたでしょ。今、朝ご飯作るから、待ってて。リッちゃん、もうそろそろ、お父さんが起きて来るよ。散歩、玄関で待っていれば」って。そして、僕とリッちゃんの顔を見て、「何、二人ともすごい顔しているよ。何していたのかな、二人とも、悪戯なんかしないのに。元ちゃん、調子悪いはてなマークえー」って首をひねっている。僕は、「平気、ちょっと夜更かししただけ、問題ないよ」って顔をする。お母さんは、なんか引っかかったような気はするけど、とにかく朝の支度をいつものように始める。お父さんが起きて来て、「おっ、元、おはよう」って言って、リッちゃんと散歩に出かけた。お母さんが、「はい、元ちゃんご飯どうぞ」って、ご飯のお皿をご飯のお皿の場所に置く。いつも僕は、「はーい」っていう感じで、ご飯を食べ始める。僕はとり合えずお皿の前まで行く、無理して食べようとしたけど、ご飯を一口も食べることが出来ない。お水だけは飲む、気を取り直してご飯を食べようとしたけど、無理だ。お母さんと、目が合った。お母さんは、困った顔をして僕を見ている。どうしよう、やっぱり病院へ連れて行かれるのかなはてなマーク「お願い、病院へは行きたくない」って僕の言っていることが、お母さんに伝わっているかな。早く、リッちゃんとお父さんが帰ってこないかな、この気まずい空気を何とかしなくてはいけない。ベッドに上がる力が残っていたら、向こうのお部屋に行くんだけれど、もうそれは無理だから、そ知らぬ顔をしてベランダのガラス越しに、外を見ているしかない。もしかすると、お母さんも心の隅では、何かを感じていたのかもしれない。声のして口から、その言葉を発するのが怖いだけなのかもしれない。リッちゃんとお父さんが、散歩から帰ってきて食事を済ませる。お母さんは、どうしたものか考えている、お父さんの言おうかな、どうしよう。時間だけは確実の過ぎていく、買い物に行かなければ行けない。言おう、「元ちゃん、昨日の朝食あたりから、あんまりご飯食べていないのよ。今朝は、全く、一口も食べていないの、どうしょうね」「元気もなさそうだし、病院に連れて行こうかな」ってお母さんが言っている。僕はお父さんに、「僕、元気だよ」って、かなり力強い目で見た。お父さんに伝わるといいな、お父さんは、「元、どうだ」って聞いてきた、僕が反応する前に、リッちゃんが僕の隣に来てドロンと横になった。僕とリッちゃんが二人並んで寝ている姿は、癒し系なのでその場は、なんとか誤魔化せた。お母さんが買い物にいっている間、僕はお父さん腕枕でベッドで横になっていた。こうやって、お父さんと寝るのはこのときが最後になった。いつの間にか、リッちゃんも来て三人でうだうだと、なんだか楽しかった、多分一時間弱のことなんだけれど、お母さんが帰ってくる前に「元ちゃん、具合悪いのか、貧血なのか、なんなんだ、午後から病院に行くか。その方がいいな」ってお父さんに言われた。僕は、もう諦めたほうがいいのかなと思った。リッちゃんも、「その方が、いいよ。元ちゃん、朝ご飯食べていないから、薬飲んでいないんでしょ。やっぱり、まずいよ」って言う。「お母さんが、心配するからな」ってお父さんの言われた。お母さんが、またそーっと音を立てないように、ドアを開けて帰ってきた。そして、「また、三人で寝ているんだから」って、自分も仲間にちょっとだけ入る。わー、ベッドに四人で横になっている!!うれしい、最高に、久しぶりだ四人は、二、三分のことだけど、これでもう一つ大事な思い出が出来た。みんなが何かを感じていたような、不思議な申し合わせたような時間だった。あと、どれだけの時間僕は、この家でみんなと一緒にいられるのかな。段々、体に力が入らなくなってきている。午後には病院に行くんだろうなぁ、その前にお家の中を一周しておかなくては、お父さんが抱っこしてベッドから下ろしてくれた。ちょっと、めまいがしたけど気付かれなかった。


                       続きはまた虹