僕の4月は、上旬はリッちゃんに、僕が居なくなってからのことを色々とお願いした。中旬はリッちゃんに、アッちゃんが居なくなってからのことをお願いした。もう、下旬に入っている。リッちゃんへの頼みごとはなくなったは、すべて済んだ。不安な気持ちを堪えて、じーっとしているといつも横にリッちゃんが居てくれる。きっと人間だったら、肩を抱いて「大丈夫、心配はいらないよ」とか、「僕が付いているから・・・」っていう感じかもしれない。そしてリッちゃんは、出来るだけ僕の気を紛らわそうとして、散歩に行ったとき僕が笑いそうなことを探してきては、話してくれた。お父さんとお母さんは、今年も2月の中くらいから、始まった花粉症に悩まされている。お部屋中がシーンとしている時に、急にくしゃみが聞こえて、思いっきり鼻をかむ音がする。お父さんは時々、鼻に詰め物をしている、僕らを笑わせるためではなく、真剣だ。でも、鼻に詰めたままくしゃみをすると、鼻から詰めていたティシュペーパーが飛ぶ、僕見たことあるんだテレビで鼻から何か飛ばす人、えーとなんか歌いながら、みんなで笑ったことがある。お母さんとお父さんの、花粉症は5月の連休明けぐらいまで続くだろう。あと4月の末は、リッちゃんが病院に行くのに付き合った。注射をされたりはしなかったので、僕はわりと大人しくしていた。リッちゃんは、
嬉しそうに尻尾を振ってフィラリアの検査なんかを受けて、肛門線を絞ってもらう。僕は、リッちゃんのそういうところが分からない。あとで聞いてみると、「ほら、先生、時々僕におやつをくれるから、また、もらえるかもと思うと自然に尻尾が動くんだ」って言っていた。そう言えば、リッちゃんもリッちゃんのお友達も、まずおやつをくれるお友達の、お母さんとかお父さんに挨拶しておやつをもらってから、お友達に「やー、元気」って挨拶するって言っていたから。僕には、リッちゃん以外にお友達っていうのがいないから、よく分からない。アッちゃんは、また別だし。4月も、終わりになる、僕は、本当に残り少なくなった時間を、自分なりに大事に使ったと思っている。最後に、お母さんと一緒にお風呂も入った。もう、しばらくしていなかったんだけど、お母さんと一緒に寝ていた、お母さんは「あら、元ちゃん珍しいね、お母さんと一緒に寝るの。お母さん、寝相が良くなったかな」なんて言っていた。あー、正確に言うと、一緒に寝ていたというよりは、お母さんの温もりを忘れないように抱かれていた。そして、子供の頃のようにお母さんのおっぱいを手で、ブミブミしたんだ。最近はそんなことしていなかったから、お母さんもびっっくりしていた。でも、そうしているとお母さんは、子供の時と同じように、そうっと頭と背中を撫でてくれて、僕の手に
チュってしてくれる。寝付くまでのお母さんは、聖母マリアで寝付くとモンスターに変わる。お母さんが寝付くと僕は、そーっとお布団から出てお母さんの顔を忘れないようにじーっと見る。それはここ何日か続いている。そうやってお母さんのところにしばらく居て、僕はお父さんのところに行って、寝ていたんだ。朝、お父さんは起きると、お母さんに「元とリッチが横で、助さん角さんしているから、全く寝られなしい、寝返りをうとうとすると二人で唸るし、肩がこってしょうがない」って言うと、お母さんは、「元ちゃんは、私のところにも居たよ」という。お父さんは「すぐに、俺のところに来るんだ」って、お父さんはいばっちゃうんだ。しばらくは、お母さんのところに居たのに、まあ、いいか。これは、5月の確か3日くらいまで、そうしていた。本当は、最後までそうしたかったんだけど、無理だった。お母さんたちが、ご飯を食べる時も、3日まではリッちゃんと、お父さんの横で助さん角さんしていたんだ。最後にもらったお魚は、しゃけだったかなぁ、アジの干物だったかなぁ。この頃、アッちゃんは、全く自力では動けなくなっていた。ご飯もお水も自分では、食べることも飲むことも出来なくなっていた。それでも、意識だけはしっかりとしていた。れいちゃんが、じゅくそう〔床ずれ〕が出来ないように寝返りをさせる時に、腰をさわると痛そうな悲鳴を、それも我慢しているみたいに小さな声で。れいちゃんは、いつかのお母さんみたいに、泣きながらアッちゃんを寝返りさせていたんだと思う。
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