お母さんたちや僕たちも、アッちゃんのことを心配していた。けど、れいちゃんのそれに比べたら、比ではない。れいちゃんの仕事柄、私情は禁物だから、仕事の間は頭を切り替えていると言っていた。ただ、仕事が終って車車のハンドルを握った時に、急にアッちゃんの姿が浮かぶんだって、泣いちゃいけないと思うんだけど、自然に涙が出ちゃうんだって。お母さんは、「分かる、分かる」って言っていた。でも、車の運転にはまずいから、気を付けてって言っていた。れいちゃんは、アッちゃんが入院している間に、新しいリードを買ったって言っていた。そのリードだと、いくらか歩行を介助出来るようになっているんだって、あと退院したらいっぱい美味しいおやつも食べさせようと思って、いろんなものを買って待っているんだって言ってた。アッちゃんは、それから一週間ほど入院していたんだ。目に見えて元気になったというわけではないけれど、自力で立って少しだけれど歩くことも出来るまでになったので、先生とも相談して、退院することになったんだ。 病院を出る時は、なんとかっ車に乗ることが出来たんだけれど、家に着いて「さぁ、アッちゃん、お家に着いたよ。車から降りれるかなぁ?」って言ったんだけれど、アッちゃんは、動けなかったんだ。でも、アッちゃんは意識ははっきりしていたから、家に帰って来ているんだということは、分かっているから尻尾は嬉しくて、パタパタしていたんだ。そりゃ、そうだよビックリマーク特に入院なんかしていると、ずーっとお家のこと考えているから、別にお家に帰ったからって何かあるって言うわけではないけれど。でも、自分のお家だよ。動けなくたって、一人でお留守番しなきゃいけなくても、待っていたらお母さんが帰ってくるんだもの、お家が良いに決まっている。だから、アッちゃん頑張ったんだと思う。それは、れいちゃんにも通じたみたいで、そのままUターンして病院に戻ることも出来たけれど、れいちゃんは「アッちゃん、動けなくてもお家がいいよね。お布団に寝たままでもいいよね。お母さん、寝返り打たせてあげるし、体も拭いて、ご飯も食べさせてあげるし、お水も飲ませてあげる、なんでもしてあげるから、お家に帰ろう」って言って、また、お隣のご主人にお願いして、今度は車からお家に運んでもらったんだ。れいちゃんからは、アッちゃんが退院した日に電話があったんだ。お母さんとお父さんは、複雑な顔をして良かったと言っていた。そして、僕とリッちゃんにもアッちゃんが退院してことを教えてくれた。この頃には、僕もすでに秒読みに入っていた。ただ、お母さんたちには、分からないからお母さんは、「元ちゃんは、元気になったよね。食欲もそこそこあるし、結構、病院で反抗もするようになったしニコニコ」なんて言って、僕のことについては喜んでいた。そうだよな、きっと僕を見た人は、みんな僕が病気だとは思わないかも。体重もバリバリの時に比べると、そりゃ減ってはいるけれど、それでも5.5キロくらいはあるから、チンチラの体重としては、立派なものだと思う。多分、僕はブタネコネコ のメタボリックシンドロームだと思う。こんな、のん気なことを言っている場合ではないけれど、僕の中では覚悟っていうの出来ているんだ、多分。あとは、その時を間違えないように、僕は待っているんだ。今のところ、僕の体調は悪くない、だから毎日リッちゃんとのんびりとしている。リッちゃんも、時々僕が本当に違う世界に行くというのを、忘れていることがある。でも、それは僕にとって、ありがたいことだ。そうやって、普通にしていてくれると、僕の心の中にある、これからの起きることに対する不安を、少し忘れさせてくれる。ぶちゃけ、僕は怖いんだ、これからどんなところに行くのか、全く分からないんだから。去年、何度か生死をさ迷ったけれど、分からないんだ。僕は、どこにも行きたくないんだ。ずーっと、ずーっと、お母さんのところに居たいんだ。無理なのは分かっているんだけれど・・・ネコだって悲しいんだ、ネコだって泣くんだよしょぼん


                      続きはまた砂時計