僕の病気は、シーソーゲームみたいに、少し良くなるとまた悪くなる。9月は、またダウンした。血液検査も、3日、10日、22日、27日の4回挫けてしまう。この4回のどの日か忘れてしまったんだけど、病院に行く時、僕は初めてバスケットの中で、我慢できずにうんちウンチをもらしてしまった。お母さんは、この時切なくて切なくて、たまらなかったみたいなんだ。それでも、一言だけ僕を見て「大丈夫、心配しなくていいよ」って言って、めいっぱい頑張って笑顔をつくっていた。僕は自分の病気が本当に嫌になってしまった。しょぼん情けなく感じてしまった。でも、この失敗はこれ1回だけだった。この日、家へ帰ってから僕は、具合が悪いのと、この失敗で落ち込んでいたら、リッちゃんが「元ちゃん、どうした、調子悪いの?」、「今日も病院に行ってきたの?」って心配そうに聞いてきた。僕は、言おうか、どうしようか悩んだんだけど、ウンチのことをリッちゃんに話した。リッちゃんは、「なんだ、そんなことで悩んでいたの。気にすること無いよ。調子悪いんだし、バスケットにはタオルが敷いてあったんでしょ。僕なんか、食べ過ぎで夜中に我慢できなくなって、お風呂場で下痢ピーしてるの元ちゃん知っているでしょ」って、、妙な慰めかたをされた。その慰めには耳をかさず僕は、リッちゃんに、「リッちゃん、僕さ、もう疲れちゃったよ。お母さんは、一生懸命なんだけど、僕もう疲れた」って言うと、リッちゃんは「元ちゃん、苦しいのは分るけど、甘えちゃいけないよビックリマーク僕らは、病気になっても病院に連れて行ってもらえるけど、お外にはどんなにひどい病気になっても、病院にいけない子が沢山いるんだよ。僕らは、そんなこと言っちゃいけないんだよ。僕らは、最後までその子達の分まで、生きなくては」、「元ちゃん、きついこと言ってごめんね、でも、お母さんが可哀相だよ」って、リッちゃんは、良いやつだよ。僕は黙って、うなずいた。リッちゃんは、ボーっとしている様で色々と、周りのこと見ているんだと思った。体調はひどい状態だったけれど、今回も入院はしなくてなんとか持ち直すことが出来た。もしかすると、僕の生命力は、すごいかも。確か、9月だったと思うけど、検査で病院に行ったとき、待合室にシーズ犬のしっぽフリフリイヌさんが居て、お母さんが飼い主さんに、「どこが悪いんですか」って何気なく聞いたら、そのイヌさんは僕と同じように「貧血なんです」って言っていた。お母さんは、「家の子もそうなんです」、「取りあえず、貧血は落ち着いてきたんですけど、ほかに問題が出てきて」、「ワンちゃん、まだ若そうだから、きっと良くなりますよ」ってお母さんが、飼い主さんに言った。飼い主さんは、「ありがとう」って頼りなげに言ったので、お母さんは「きっと、先生が治してくれますよ」、「家の子なんて、何回も倒れているんですけど、なんとか頑張っていますから」って励ましていた。貧血の患者さんに出会ったのは、初めてだった。よく、遭遇したのは、予防注射の患者さん、去勢手術の患者さん、中には僕よりも苦しそうな、患者さんもいたよ。よく、見かける患者さんもいた、ただし、どこが悪いのかは分らないんだけど、僕とよく会うということは、あまり健康とは言えないんだろうと思う。そう言えば、怪我をした患者さんとは遭遇しなかったような気がする。この頃になると、お母さんは錠剤の薬を、注射器を使わずに直接、僕の口をガバッて開けて、ポンって飲ませることが出来ようになっていた。お母さんは、こんな事上手くなっても仕方ないのにと、愚痴っていた。9月の検査結果は、散々だった。


                      続きはまた雪