多分、僕ら兄妹が生まれますよって載っていた「猫の手帳」を、お母さんが見た時には、僕はすでに生まれていたような気がする。お母さんは、僕を飼うようになってから、時々「猫の手帳」を買うようになったけど、そのときはまだ、そういう本のことを知らなくて誰かに貰ったんだと思う。お母さんは、何でも先に格好から入る人なので、取り合えず猫を飼うにあたって必要なものを、ピックアップして買い揃えた。 まず、トイレ、トイレの砂、トイレのシート、爪きり、ブラシ、目の細かいくし、、ミルク、ドライフード、カルシウムの粉、、ペポラモルト、首輪、さすがに哺乳瓶は無かったような気がした。そうそう、僕のバスケットも。これらを揃えるのに、何回かペットショップに出かけたらしい。あと、猫に関する本を二、三冊、欠けているのは猫だけ
目を皿のようにして、本を隅々までなめるように見て、この子は
こっちの子は
あっ、これから生まれる子もいるんだ
これだってことで、すぐに僕のブリーダーさんに電話をして来たんだ。そして、10日か2週間くらい前に子猫が生まれたって事を、お母さんは聞くんだ。普段は、すごくのんびりしているお母さんが「じゃ、これから伺います。」って、バスケット持って来たんだ。お母さんとしては、自分の準備が出来ているので、すぐに連れて帰れると思っていたらしい。まだ、僕ら兄妹を見てもいないうちから、どの子にするのか決めていたんだ。男の子で、丸々と太っている子って、そうしたら不思議なんだよ。確かに、僕は男の子で丸々してたんだけど、本当に一番最初にお母さんと目が合ったんだ。そして、僕を抱いたお母さんの第一声は、「元ちゃん
」だった。そう、名前も決まっていたんだ。
今日はおしまい![]()