8月中旬に実家に帰省をすると、玄関先に蓮の鉢が設えていました
盆の期間、静かに祖霊をお迎えしようという 父なりのお出迎えなのでしょう
盆の原風景は 地域や個人でさまざまあることと存じます
茨城県北部の山間部に生まれた私は、
同じ年頃の親戚の帰省を待ちわび 都会のいとこ達に喜んでもらえるよう
目前に流れる小川をせっせと塞き止め 天然のプールを作ったり
祖母と一緒に仏壇を清め祭壇をこしらえたりと、盆は忙しくも楽しい思い出ばかりです
なかでも印象的で美しい思い出は
家を開け放ち念入りに掃除をしていると、一匹のアゲハ蝶が舞い込んでくる出来事です
それを見た祖母や母に
「毎年必ずこの日にお帰りになる。この蝶はご先祖様なんだよ。」
と教えられたことは 私のお盆の原体験
偶然が毎年重なるのか
アゲハの飛来数が多いだけなのか
気になるから目に付くのか
はたまた錯覚なのか・・・
今となっても、必ず8月12・13日頃には玄関先にアゲハ蝶がやってくるのです
毎年のこの不思議な体験は 我が家に限ったことではありますが
「蝶はご先祖様の依代である」なんて、いかにも日本に連綿と伝わる祖霊信仰の形らしいな、と
さて、16日の朝は 先祖の御霊をお送りする用意をします
盆の期間にお供えしたものを、蓮の葉や敷物の菰に包んで、近くの川に流します
このとき ビニールテープなどを使わず、植物のみで包むというところに
河川の環境を慮る 古来の人々の思いにふれることができます
■お盆について備忘録■
ullambana=倒懸という訳に対して、岩本裕氏の「盂蘭盆の原語とその史的背景」はこう解釈する。
辞書などには「盂蘭盆」の語が「梵語にurambanaに由来し、倒懸の意味がある」と解釈されるのは中国の玄応が「一切経音義」のなかで「正しくは烏藍婆拏という。訳は「倒懸」という」と述べたことに基づいていますが、根拠は不確か。岩本氏は詳しく考察後、「盂蘭盆」の原義はイラン語のウルヴァンurvanが語源で「死者の霊魂」を意味しており、「死者の霊魂をまつる祭祀であると同時に収穫祭」でもあったと主張する。















