ああ……

今日は散々だった。

よりによって
蛍に目をつけられるなんて――。

よくわからないことやってる時の
夕凪には近寄らないのが
吉だったかもしれない――。

……

何に影響されたんだか夕凪が、

いつもの通り
はっぴーらっきーはねむーん♪を
唱えながら、

スプーンを曲げようとしてたんだ。

――うん。

言いたいことはわかる。

どう考えても
それはマホウじゃない。

朝のテレビを真似て
呪文を唱えながら飛び蹴りをするなら
わかるし、

星花ものってくるし
私もまだごっこ遊びに
混ざりやすいんだけど――。

うっかり何をやってるのか
聞いたのがまずかった。

スプーン曲げと聞いて
自分たちの時も時々流行っていたと
答えたのも今思えば失敗だった。

そうしたら夕凪が
キラキラした目でお手本見せるよう
せがんできたんだ。

あの期待に満ちた
瞳を前にして断れるやつはいない。

私もそうだった。

だから私も挑戦したんだ。

例の呪文を唱えながら――。

結果は――

見事に真っ二つ。

――おかしいな。

それほど力を入れた
覚えはないんだけど。

たまたま見ていた
春風には怒られるし――

いつの間にかスプーン曲げマホウの
マホウ使いにされてるし。

挙句ヒカルちゃんの今年のハロウィン衣装は
超能力戦士で決まりです!

なんて蛍が言い出したんだ!

さすがにまだ早いだろ!?

いや、それはいい。
もうハロウィン仕様のお菓子を
見かけるくらいだし――

でも――

あの即興スケッチの
衣装案はなんだ!?

まるきり水着みたいな格好の
超能力戦士なんて聞いたことがない。

……

マッガーレだと
無難だからとよくわからないこと
言ってたけど、

私は無難でいいんだ。

でもよりおかしな格好かもしれないと
思うと言い出せなくて――。

ああ、憂鬱だ。

オマエ――

折を見て蛍に頼んでくれないか?
他の衣装にするか、
まだ時間があるんだしゆっくり
考えてくれって――。

オマエの言うコトなら
きっと聞いてくれるだろうし。

あの格好を回避出来たら、

オマエの言うこと
なんでも一つ聞くからさ――

ね、頼むよ。

-あとがき-
べびプリ日記風SS
特に服装の元ネタを考えてたわけではないけれど。