やれやれ!

暑さのさかり
立秋を終え、

処暑を迎えたというのに――

まだまだ
暑神が去る気配を
見せぬのう。

兄じゃは暑いのは
平気か?

もし苦手であれば、

わらわと
木陰の涼しい
秘密基地に
参らぬか?

庭の端にある木立の、

先は黄泉路か極楽か
というような木々の
長いトンネルを抜けると――

そこには大きなととろが!

などと言うほどの
ことは残念ながらないが、

うっそうとした林の中に
ぽっかりと開けた広場が
あるのじゃ!

風が抜け
陽の光は心地よく
遮られ、

さりとて暗すぎて
昼間からモノノケが
跋扈することもない、

良き場所じゃ!

涼しくて
昼寝にはもってこいの
一押しじゃぞ?

誰にも内緒の、

お誘いするのは
兄じゃが初めてのその場所で――

秘密の逢引と
洒落込もうではないかv

クフフv

その場所はの?

猫に教えてもらったのじゃ。

猫はいろいろと
良い場所を知っておっての――

春にはぽかぽかのひだまりを、

秋にはふかふかの落ち葉の
集まるところを、

冬にはどこまでも
飛んでいけそうな空を望める丘を、

聞いておるぞ。

なにせわらわ、
猫たちにモテモテでの?

耳寄りな話をいっぱい
聞かせてもらえるのじゃ!

モテモテ過ぎて
プロポーズなどされたことも
あったの――

クフフv

やや!

どうされた、
兄じゃ!

オーラが少し
くすんだぞ?

これはもしや――

フフフv

そうかそうか――

兄じゃは猫に
ヤキモチを妬かれたかv

フフ――

安心めされよ、
兄じゃ!

わらわが寄り添うオノコは、

生涯でただ一人、
兄じゃだけ――

わらわたちは
強き運命によって、

結ばれておる。

わらわは兄じゃのそばを、

ずーっとずーっと
離れぬのじゃvv

-あとがき-
べびプリ日記風SS
霙姉のせいであの家の周りは魔境or原野だと思っています。