オマエもわたしもいずれは滅びる。

それは抗いようのない
絶対の真理――

そして、その時は――
刻一刻と迫っているのだ、

こうしている間にも――。

しかし人は常に
それに抗おうとしてきた。

そして例外なく――

宇宙の塵へと還っていった。

そしていつの日にか、
それは本来の意味を失い――

娯楽的な、あるいは
それ以外の意味を持って

人々へと受け継がれていく。

いつもの商店街で開かれている、
初夏の祭りのように、な。

本来の――

滅びを遠ざけようとする
祈りの場所であった祭りは、

私たちの町では
何がしかの事情で
神社が移転したことを機に、

単なる夏の風物詩になってしまったが――

妹たちのはしゃいだ笑顔や
遊び疲れた果ての穏やかな
寝顔を見ると、

これはこれで悪くない気がしてくる。

将来はともかく――

私の家族が――
今静かに幸せであれ、という
願いを叶えてくれているのだから。

そして――

私の両手いっぱいの戦利品は
大きな幸福を
もたらしてくれているv

フフ――

雨の中着物姿になってまで――

ママの堅苦しい挨拶周りに
付き合ったかいがあったな。

本当は帰ってからオマエを相手に
帯をくるくると解きながら、

あーれー、
よいではないかよいではないか、

という遊びをすることだけを
楽しみにしていたのだが――

思わぬ儲けものをしたものだv

焼きそばやお好み焼きのような
定番の品はもちろん――

商店街の各商店イチオシの
お祭り向けの逸品も
たくさんもらったぞ。

揚げたて夕凪、もといコロッケ、

カットパインにメロン、
惣菜屋の爆弾おにぎり――

そして――

普段はなかなか手の出ない、
老舗和菓子屋の
ようかんまで――vvv

こうなったら
手早く着替えてくるとしよう。

このお腹を締め付ける帯を解いて
全てから解放された心地で
あの至宝を味わいたいからなv

ああ――

滅びの時は突然に、
そして確実に訪れる。

だが今日この時ばかりは、
全力で滅びに抗うことも厭わない。

このかぐわしく甘く――

宇宙のように暗く透き通る
ようかんを食べずに滅びるのは、

あまりにも惜しいからな。

フフ――vv

-あとがき-
べびプリ日記風SS
もうすっかり梅雨ですね。