いつか来る必然の滅びに抗い、
懸命に次の世代に命を
繋ごうとする木々の足掻きは――
今年何度目かの春の嵐の前に
儚く敗れ去り――
裏庭に落ちた一葉は
この宇宙の無常を
何より雄弁に私に語り聞かせる。
星々が集い雲をなした銀河のように
かつて裏山を覆った木々の子らも――
今では地を舐めるばかり。
――ああ、
あの日のように木々の子らを
惑星を包む薄い大気のようにまとい――
風が吹くたびオーロラのように
ゆらめく裏山を目にすれば――
アイツも我が家には
近づかないだろうに――。
週末ダイバーのようなゴーグルと
手術室の医者のようなマスクをした
不審人物が我が家を訪れるが、
ヒドい花粉症持ちなだけの
私の同級生だから追い返すなよ――?
後でヒカルにも
このことを――
いや、伝えないのも手か――。
うん。
――オマエは
週末に出かける予定などないか?
――ないか。
あさひの誕生日だものな。
オマエとしては準備を
手伝わないわけにはいかないか――。
ああ、それは――
憂鬱だ。
まさか――
オマエ目当ての同級生の来訪を
許可してしまうなんて――
とらやの羊羹につられて
来訪を許可し、
他の友人に教えられるまで
気があることに気付かなかった
私の落ち度とはいえ――。
一体いつこの弟を
見初めたというのか――。
断ろうにも羊羹は既に
美味しくいただいてしまっている以上、
後は向こう断ってもらうしか
ないのだが――
頼りの裏山は
昨日の強風で弱り果てている。
ああ、雨風に挫けてしまうとは――
ふがいない。
まるでチビたちに歌ってやる
南の島の大王の子どもたちじゃないか。
春風のように一年中
全力きゅんきゅんとしていてくれれば、
アイツは花粉まみれの
私たちに近づくことは出来無いというのに。
せめて週末だけでも
最後の一暴れをしてくれたら、
私たちは花粉まみれになって――
……
そうだ――
一つ手があった。
自分で準備しながら
あまりにバカげていたから
すっかり忘れていたv
オマエ――
そこを動くなよ?
ほら――
ハグハグ、
すりすりv
――フフフv
照れることはない。
花粉症になったら
サボれると思って
日夜外に干してマントに蓄えた花粉を、
オマエの制服に移しているだけなのだから――
姉弟のスキンシップは――ついでだv
これだけすりつければ花粉症のアイツは
オマエには近寄れまいが――
念のためしばらく
ハグを続けようか。
フフフv
オマエは私のかわいい弟。
からかって遊んでいいのは――
私だけだv
-あとがき-
べびプリ日記風SS
その昔某ソフトハウスに
やきいも(やきもち+いもうと)シリーズというのがありましてね……
特に意味はありませんが。
懸命に次の世代に命を
繋ごうとする木々の足掻きは――
今年何度目かの春の嵐の前に
儚く敗れ去り――
裏庭に落ちた一葉は
この宇宙の無常を
何より雄弁に私に語り聞かせる。
星々が集い雲をなした銀河のように
かつて裏山を覆った木々の子らも――
今では地を舐めるばかり。
――ああ、
あの日のように木々の子らを
惑星を包む薄い大気のようにまとい――
風が吹くたびオーロラのように
ゆらめく裏山を目にすれば――
アイツも我が家には
近づかないだろうに――。
週末ダイバーのようなゴーグルと
手術室の医者のようなマスクをした
不審人物が我が家を訪れるが、
ヒドい花粉症持ちなだけの
私の同級生だから追い返すなよ――?
後でヒカルにも
このことを――
いや、伝えないのも手か――。
うん。
――オマエは
週末に出かける予定などないか?
――ないか。
あさひの誕生日だものな。
オマエとしては準備を
手伝わないわけにはいかないか――。
ああ、それは――
憂鬱だ。
まさか――
オマエ目当ての同級生の来訪を
許可してしまうなんて――
とらやの羊羹につられて
来訪を許可し、
他の友人に教えられるまで
気があることに気付かなかった
私の落ち度とはいえ――。
一体いつこの弟を
見初めたというのか――。
断ろうにも羊羹は既に
美味しくいただいてしまっている以上、
後は向こう断ってもらうしか
ないのだが――
頼りの裏山は
昨日の強風で弱り果てている。
ああ、雨風に挫けてしまうとは――
ふがいない。
まるでチビたちに歌ってやる
南の島の大王の子どもたちじゃないか。
春風のように一年中
全力きゅんきゅんとしていてくれれば、
アイツは花粉まみれの
私たちに近づくことは出来無いというのに。
せめて週末だけでも
最後の一暴れをしてくれたら、
私たちは花粉まみれになって――
……
そうだ――
一つ手があった。
自分で準備しながら
あまりにバカげていたから
すっかり忘れていたv
オマエ――
そこを動くなよ?
ほら――
ハグハグ、
すりすりv
――フフフv
照れることはない。
花粉症になったら
サボれると思って
日夜外に干してマントに蓄えた花粉を、
オマエの制服に移しているだけなのだから――
姉弟のスキンシップは――ついでだv
これだけすりつければ花粉症のアイツは
オマエには近寄れまいが――
念のためしばらく
ハグを続けようか。
フフフv
オマエは私のかわいい弟。
からかって遊んでいいのは――
私だけだv
-あとがき-
べびプリ日記風SS
その昔某ソフトハウスに
やきいも(やきもち+いもうと)シリーズというのがありましてね……
特に意味はありませんが。