――聞こえてしまいましたか?
私のお腹の音。
確かに私は今――
空腹です。
乳歯が抜けかかっていて
あまり大胆にモノを噛めないため、
どうしても普段より
少なめな食事になってしまいました――
いくら私が立夏姉や夕凪姉より
燃費のいい体であると言っても――
さすがにこのままでは
持ちません。
夏場なら、
氷菓子ではないアイスを摂れば
カロリーとタンパク質は補えるのですが――
10月に入ってから
すっかりおやつの主役から
退いてしまいました――
まだ抜けるのに時間がかかるようならば、
蛍姉に頼んで
おかゆのような消化のよい食事を
用意してもらわないと――
なので――
乳歯の抜け具合を
確認してもらえますか?
見えづらければ、
指で触ってもかまいません。
帰宅時に手を洗っているでしょう?
では、お願いします。
――ちゅっ。
――ん。
あっv
―――っ!?
ふぅ――。
いえ、大丈夫。
奥に入ったわけではありませんから――
ただ――
キミの指が歯茎や上顎に触れた時の、
むずがゆいような
なんとも言えない感覚に
驚いただけです――
私の粘膜がキミから
直接受け取った刺激。
まるで、
脳に直接電流が流れ込んだようでした。
しかし、
不快な電流ではなかった――。
体の内側でキミと触れ合えたことに対する、
不思議な高ぶり。
ああ――
私は今、高揚しています。
キミからのあの刺激を、
再び受容したいと高ぶっていますv
出来ることなら、
キミにもそれを与えたいとも――
そうするとやはり――
マウストゥマウスでしょうか?
それならば粘膜同士の接触、
刺激はより鮮明になることでしょうv
さあ――
動かないで。
私を受け入――
……
――はぁ
せっかくの高鳴りも――
腹の虫の合唱には
勝てませんでしたか。
まさか、キミと同時に鳴るとは――
キミも空腹だったのですね。
それならば
キッチンの蛍姉に
ココアでもねだりに行きましょうか?
ココアならば、
夕飯までの慰みになるでしょう。
それに――
我が家が一番色めき立つあの日を思い出させる
濃厚な、あの香りが、
甘い高ぶりをお互いの体に
再び呼び起こすかもしれませんし――
フフ――v
-あとがき-
べびプリ日記風SS
空腹過ぎて頭が回ってないのか……