12月生まれに春風だの、
9月生まれに吹雪だのと名づけ出す


私たちのママのことだから――


生まれた時期との整合なんて、
考えてもいないだろうけど――


不思議と綿雪だけは、
しっくりきていたんだ。


綿雪が生まれたあの日――


前日まで夏が続いていたような
暑い日々だったのが一転して、


世界が静止したかのような
寒い朝だった。


前日までの反動もあったのだろうが、
いよいよ宇宙の終わりが
始まったかと感じられるような――


そんな日に生まれたあの子。


前年に体の小さい吹雪を
生んでいたせいか、


あのママでさえ
どこか不安げな表情を浮かべていた、


そんな日々の果ての誕生。


他の妹たちの何倍もの時を経て、
やっと我が家に来た
あの子を抱いた時――


本当にこの手の中で
消えてしまうんじゃないかと思った。


幼い頃
ママに見せようと必死に捕まえて、
ウチまで帰ったら


手の上でとっくに消えてしまっていた
あの雪のように――


同じ事を思ったのか、


氷柱も時折、
縁起でもない名前だって
八つ当たりしていたか――。


しかし、
心配していないといえば嘘になるが、


もう私のこの目に、
あの子のいない未来は見えていない。


夕凪がちっとも凪いだ様子もなく
駆け回っているように――


綿雪もまた、
名前に相応しくない――


穏やかな熱量をもった子に
成長してくれた。


心根はもちろん、
オマエが来てからは体だって――


よほど
お兄ちゃんが出来て嬉しかったのか、


それとも――
オマエに恋でもしてしまったか。


フフ――。


どちらでも構わないか。


何にせよ、
誕生日おめでとう、ユキ。


このまま当たり前に
年を重ね続けて、


ユキも共に滅びの時を
迎えることが出来るなら――


私はそれ以上
何も望まない――


-あとがき-

べびプリ日記風SS
急に冷えてわりと体調ピンチです……


それよりなにより
綿雪誕生日おめでとう!!