――起きてる?
台風のニュースを思い出したら
何だか眠れなくなっちゃって――
それで気づいたら、
立夏ちゃんも、
小雨ちゃんも寝てて
あまりにも静かだった――
図太い立夏ちゃんは
いつも通りグースカ寝てて、
小雨ちゃんは
ミミちゃんを抱いて寝てたの――
あなたが来てしばらくしてから、
机の定位置にすっかり固定だったのに――
ああいうのセーフティブランケットって
言うのよね?
不安なら、
言ってくれれば良かったのに――
つまり――
三人部屋でもこうなんだから、
一人部屋のあなたはもっと――
もっと心細いだろうからと思って、
来てあげたわ!
こっち向かない、
お布団の真ん中半分から
私の方へ来ない、
絶対触らないって
条件を守るなら――
一緒に寝てあげてもいいわよ!!
――そう?
だったら仕方ないわね。
お布団に入るから――
むこう向いて
そっちに寄って。
――
―――
――私、
こういう、
長くていっぱい降る雨って――
怖いの。
だって、
どこかで山や崖が崩れて、
それに線路が巻き込まれたりするんだもの。
経営基盤の路線だと、
そのまま廃線になるところだってあるの――。
まだ自分を必要としてくれる人がいて、
まだ走れる体があるのに――
突然、何の前触れもなく
走れなくなる電車って、
どんな気持ちなのかしら――
当然東日本の113系みたいな
記念列車の運行イベントも無く、
ひっそりと消えていく電車たち――
必要としてくれる人の手も、
自分の手も届かず、
それどころか
声も届かない穴の底に、
置き去りにされたような
真っ暗な気持ちよね、きっと――
そんなの私、想像するだけで
胸が締め付けられる――。
でも、
あなたなら分かるわよね、この気持ち――
ウチに来たばっかりの頃、
皆の輪に入れなかったときとか
氷柱姉様を怒らせた時とか、
時々そんな
一人ぼっちの顔してたもの。
最近全然見なくなったけど――
――ねぇ、
私は三陸鉄道の支援も出来ないし、
一人で電車に乗りに行くことだって
そんなにはできないし、
どこかの廃線の危機を救うなんて
大それたことはそれこそ論外な、
ほんの子どもだけど――
もう、
あなたをそんな気持ちに
させないことだけは出来ると思う……
だから、あなたも――
クリスマスに突然現れたみたいに、
突然消えちゃったりしたら、
ダメよ――
そんなことしたら今度は、
皆が真っ暗な気持ちになっちゃうもの。
……
――しゃべりすぎた。
もう寝るわ。
お布団入れてくれて
ありがと――
お休みなさいっ!
-あとがき-
べびプリ日記風SS
麗と布団の中でただイチャイチャするだけの話に
するつもりだったのに……orz
それはともかく、大事な場面で素直になれるかなれないかが、
似たようで似てないつらうらコンビの
決定的な違いだと思います。