　意見交換している人が時計について書いておられたが、ここでちょっと思い出した事があるので、書いておきたい。

　公立の小学校では、腕時計は禁止というより、必要なかった。

　徒歩通学だし、30分ほどかかる子もいたけど、別にそこまで時間が気にならないし、学校には各教室に時計があったから。

　腕時計自体、まだ持っていない子もたくさんいた。私もその1人。

　そんな折、小6の時の事だった。

　1学期の始業式の日に転校してきた男子は、新築した家がまだ完成していなかったので、5月中旬まで約1ヵ月、前の家からバスと電車を乗り継いで通学していた。

　電車は駅に時計があるからまだいいけど、バス停は時計がないので、時間が気になるから、先生に許可を得て、腕時計を着用していた。

　入れ違いに、別の男子が京都市内に引っ越して、国鉄で通学していた。

　当時はまだ電化されておらず、しかも大半が単線で本数が少なかったので、これ又、先生に許可を得て、腕時計を着用していた。

　中学の入学祝に、祖母が腕時計を買ってくれた。

　私は今は別に必要ないと言ったが、みんなが持っていると欲しくなるとか、学校には持って行かなくても、行動範囲が広くなると必要になると言っていた。

　SEIKOのオートマティック・タイプ。

　学校は腕時計禁止だった。

　盗難や紛失防止の為かと思う。

　小学校とは違って、教室に掛け時計がない。新しく出来た学校だからと思ったが、聞く所によると、他の学校にもなかったようだ。

　階段の踊り場や、玄関前まで時計を見に行ったり、教室によっては近くの小学校の時計が見えた。

　腕時計は、休日の外出には着用していたし、高校入試の時も着用した。

　高校に入れば、腕時計は必需品ではないとはいえ、みんな着用していた。

　1年の時、近くの席の男子達が、こんな事を言っていた。

　「オレ、中1の時に買ってもろた」

　「オレも中1の時欲しかったけどな」

　後者の男子は、高校の入学祝いに買ってもらったという。

　高校にも、教室には掛け時計はなかった、古い学校だったけど。

　前出の腕時計は、大学の途中まで使っていたが、故障の為、買い換えを余儀なくされた。

　SEIKOのクオーツ。

　以後、何回か買い換えて、現在に至る。

　昨年買ったもので、CITIZENの時計。

　電池の入れ換えは不要。

　ベルトの輪が1つ外れたが、まだ使えるので、今すぐ交換しなくていい。

　回りでは、だいぶ前からデジタルの腕時計の人も多くなったが、私は今もアナログ。

　この方が慣れているので。

腕時計エピソード