東京ゲームショウ2009の総括
一週間経ってしまいましたが、東京ゲームショウの総括です。
ゲーム雑誌では「今回も大変盛り上がった」という賛辞一色ですが決してそんなことは無かったと思います。
初日と二日目に会場に行った業界関係者は口を揃えて
「見るものは無かった。」「時間が余った」「ヤバくね?」と言っています。
具体的に「ボリューム」「内容」の2つの側面から見てみます。
■ボリューム
誰が見てもわかることですが、出展社数が大幅に減りました。
SNK、フロムソフトウェア、アイレム、ハドソン、EA、タカラトミー、マーベラスエンタテイメントと言った
大手メーカーが出展をしていません。
また、コーエーとの合併でテクモブースが無くなりました。
昨年までは単独でブースを構えていたタイトーも今年はブース展開はしていません。
モバイル関係で言えばau(KDDI)という“3キャリ"のひとつも出展を見合わせており、
キャリアの中で出展したのはdocomoだけという結果になりました。(ソフトバンクは昨年も出展していない。)
例年SNKプレイモアが指定席として使っている、「ホールに入ってすぐ左」にはdocomoのブースが。
また、ブースを展開しているメーカーでも規模が小さくなっていたり、ブースの装飾が寂しかったりと、
昨年に比べると節約傾向にありました。
EAなどはTGS前日に六本木でプライベートパーティを開催していたりするので
昨今の景況感を反映して、費用対効果が重要視されたゲームショウだったと言えるのかもしれません。
ちなみにコンパニオンのクオリティが下がったという声もいろんな所から聞こえてきましたw
■内容
出展されているソフトの内容を見ると、業界全体でトレンドを探っている感じがしました。
昨年は所々にあった「ポストモンハン」を狙ったマルチプレイのタイトルが散見されましたが
今年は目立ったトレンドは存在しないように思えました。
結果的には、シリーズ続編が目立っており、『FF』『龍が如く』『グランツーリスモ』『ガンダムvsガンダム』
『メタルギア』などが人気を集めていたように思えます。
どのメーカーも手堅さが先行していたかんじです。
業界日でもメタルギアシリーズの人気は高かった。
そんな中で、業界人の注目を集めていたのが3D技術の展示でした。
SCEブースで技術出展という形でしたが、非常に大きな可能性を感じました。
実用化されれば「スプライト→ポリゴン」という進化よりも大きな波になることは間違いなく、
恐らく「白黒テレビ→カラーテレビ」級のインパクトになると思います。
これはソフトのアイディアでは無く、ハード側の進化なので実際に市場に投入された場合には
業界全体をひとつ上のステージに引っ張り上げてくれる可能性もあります。
3D技術が実用化される際には、最初のフェーズでは映画が先行すると思うのですが
一番相性が良いメディアはゲームだと思います。
3D技術はゲーム業界の救世主となれるのか?!
来年のゲームショウでは、技術力のあるメーカーは3D対応ゲームを出展すると思います。
ただ、本当に3Dを活かしたゲームというのがあると思うので、
その「遊び」の部分をどこが一番最初に考え出すことが出来るのか、そこに注目です。
単純に技術競争になった場合には海外勢に負けてしまうのは目に見えていますから。
日本のゲームメーカーが生き残るにはやはりアイディアで勝負しなくてはいけない。
3Dはそのアイディアで勝負しやすい分野なのではないかと期待しています。
とは言え、3D技術はすぐに市場に出てくる技術ではありません。
年末商戦に向けた商材の見極めという目的で来場されたバイヤーにとっては
厳しい内容だったことは想像に難くありません。
■その他1
毎年会場で聞かれていた
「本当に見たいソフトを持っている任天堂がいないからね」という声がまるで聞かれませんでした。
これは現在までに発売が予定されている任天堂のタイトルが、
(少なくとも業界人には)魅力的に映ってないのかもしれません。
■その他2
現在、業界で大きな潮流となっているiPhoneの出展がありませんでした。
iPhone上で動くタイトルは数少ないけど展示されていたのですが、apple自体の展示が無かったと言う意味で。
appleがTGSに出展するわけがないというのはわかりますが、
今年のゲーム業界の話題の中心にあるファクターであることは間違いないので、
TGSで存在感が皆無なのは寂しい感じがします。
バンナムブースとスクエニブース、あとはデベロッパーブースのみで出展されていたiPhoneゲームアプリ。
■開発会社が不況
これはもう、会場内のそこかしこで聞こえました。
昨年のTGS直後にリーマンショックが始まったわけで、以来初のゲームショウ。
業界のピラミッド的にも開発会社がヤバイ!!
この辺はメーカーに比べるとあまり表面に出てこないので、ユーザーさんにはピンと来ないかも知れません。
ちなみに、この業界は経営者でも経営のことがわかっていない人が少なくないんです。
理由は簡単で、クリエイターがそのまま経営者になっちゃってる企業だから。
別に元の職業がクリエイターでも良いんですけど、そのあと経営のことを勉強していない人が多いんです。
それらの会社が不況に晒されていよいよ厳しくなってきているかんじが……。
逆に言えば、不況にならない限りはそれでも大丈夫だったんですけどね。
最後に……今年のゲームショウのキャッチコピーは「GAMEは、元気です。」なんですね。
全然元気じゃなかったよorz




