おばあちゃんに

『てんてんの祝言は見れないかもしれないなぁ・・・』

と、言われました。

『ばあちゃん、そんな事いわないでよ・・・・・・。』


いつもは、葉っぱをかけられる、尻を叩かれる、

そんな感覚なのに、その時は諦めるようにぽつりと言った。


言われているうちが花なんだよね、よくよくわかってはいるんだけど。


ずっと心に引っ掛かっていながら、先延ばしにしてきた。

二十歳でお爺ちゃんを亡くしたときに、

あれもしてやりたかった、これもしてやりたかったと、頼まれていたわけじゃないけど





悔やみまくった。





だって、もっともっと長生きすると思ってたんだもん。

77才でお爺ちゃんは逝ってしまった。

今お婆ちゃんは86才だ。


お爺ちゃんが見れずに死んじゃったから、てんの花嫁姿は絶対見て死なないとなぁ、

と、10年以上言われ続けている。

妹は果たしてる。孫も見せてる。




明日私が死ぬと、言われたら、結婚式を挙げるだろう。

死んじゃう花嫁で、彼ちゃんには申し訳ないけど・・・。

彼ちゃん以外に考えられないし、・・・・・・・・・・・・・・・




最後のわがままをきっと彼ちゃんは叶えてくれるだろう。


そしてばあちゃんが望んで望んで待ちわびた結婚式を見せるんだ。


私が明日死ぬことはないとは言えないけど

ばあちゃんは、年だし保証はできない。

もうほとんど目も見えない。最近は階段の段差もわからずにいる。

ずっと元気でいてほしいけど、


難しい。いつかは・・・・・・・。


最近、頭から、離れない。

私の悩み。


私、このままじゃいつか後悔しないだろうか?


沢山じゃない、たった一つのお願いも聞いてあげれなくて。



お読みいただきありがとうございます(・∀・)