彼ちゃんが言いました。




『昔、下品な本やTVは見れなかった。』


『そうなんだ。』


『バカ殿とか・・・』


『・・・・・・・・・・・。』


『高校卒業するまで、部屋にTVなかったんだよ!?、オレ。』


『・・・・・・・見たかったの?』


『だってさ、学校で、TVの話するじゃん?』


『ん・・・するね。』


『わかんないじゃん(笑)』


『・・・・・・・・うん。』



凄く切ない気持ちになってしまった。


『彼ちゃんちは、とても厳しかったの??』


『さぁ、わかんない・・・。』


『・・・・・・・・・・・丸いケーキでお祝いした時も、初めてだって言ってたね。』


『うん。』


『お誕生会したことは?』


『ないよ』


『呼ばれた事は?』


『ある。』


『だって、呼ばれたら、呼ぶでしょ?お誕生会、したいって、お願いしなかったの?』


『・・・・・・わかんない。おれは、てんがいるから、今はもういい。』


そういって、私に抱きついてきた。





もうそれ以上聞かなかったけど、涙が出た。





彼ちゃんは、勉強が好きだ。


頭もいいと思う。


勉強も出来てたんだろうと思う。


今の彼ちゃんを作り上げてきた要素に、欠かせない事だったのかもしれない。


だけど、切なくて、切なくて。


私は、小学生の彼ちゃんに出会えるなら、きっと抱きしめたいと思うだろう。


ほんの少しの昔の話を聞いただけで・・・・・


沢山『愛』を欲しがる『確かな愛』を欲しがる彼ちゃんが、理解できるような気がする。






私は、『勉強しろ』といわれたことがないです。


父は、『宿題だけはきちんとやれ』といっていました。


その代わり、『勉強するもしないも、自由だが、困るのは自分だ。ただし、留年はダメだぞ。』


といってました。


だから、高校に入るまでにはそこそこだった私も、高校入学してから、成績は下から数えたほうが早くなってしまっていました(笑)。


でも、父は何にも言いませんでした。


むしろ怒られたのは、部活動を一生懸命しなかったとき『そんななら、高校は辞めてしまえ!!』


と言われました。(父の話は又後日・・・、長くなりそ・・・・汗





社会に出て、自分の『目標』が定まって、必要な勉強があれば、おのずとし始める。


真剣に。・・・・・必死に。


学生時代、勉強する事は『考える力を養う』こと、と私は思う。


『学力向上』よりも、大切だと。





私は、子供はのびのび育てたいと望む。


でも、それはこの先、彼ちゃんとぶつかる事かもしれない。


彼ちゃんは、淋しさを語る反面、勉強をさせる事には、前向きのようだ。


両親の影響って、やっぱり凄く大きい。


そして子育について、私たちは子供として、『育てられるほうとして』しか経験していません。




いろんな事を考えたけど、


今は、たっくさんの愛情を彼ちゃんだけに注いでいこう。


そう思って、彼ちゃんの胸で眠りました。


これから沢山の事でぶつかったとしても、私たちの信頼関係が一番大切。



小さな楽しい事を、沢山しようね。


楽しい家庭をつくろうね。




お読みいただき、有り難う御座います(・∀・)