2024年1月のVAD定期検査入院が無事終わりました。

 

VAD植込み4年を超え、5年目に入りました。

 

今回の定期検査入院では、カテーテルと心エコー、CPX検査以外に

造影剤を使った検査が追加されていたそうです。

 

VADの中でもHeartMate3という機種の場合、

体内に植え込んだ血液ポンプから大動脈へつながる

人工血管(送血グラフト?送血管?)が

経年と共に詰まるという報告が米国で上がっているということで、

検査項目に造影剤を使った検査が追加されたと、連れ合いは言っていました。

 

生身の人間の身体の血管であっても、経年と共に

血管壁に動脈硬化巣(プラーク)が付着して血管の径を狭めたり

動脈硬化になったりということがありますが、

人工血管でもそうなる事例があるのか…

 

(あとで、PMDAに不具合報告上がっていないか、

PMDAの「不具合が疑われる症例報告に関する情報」を見に行ってみよう…)

 

「造影剤、注射されて体内に入っていく時、体が熱くなりますねー」と
注射担当の検査ナースさんに言われたそうですが、
連れ合い本人は
「確かに熱くなった、検査が寒い季節でよかった」と
やせ我慢のようなことを思ったそうです。

 

検査結果は、まずまず。

造影剤検査では人工血管の詰まりは大丈夫だったそうです。

 

検査入院から退院して家に帰ってきた日の夜のこと。

ぽつりぽつりと自分が一番重篤な状態だった時のことを思い出して

私に「こういうふうに感じていた」とか

「入院中は、こうだった」

「看護師さんにこういうことをしてもらった」ということを話してくれました。

 

苦しかった、つらかったということというよりも、

あの時自分はこういうふうに自分の体のことを感じていた

という感想を語っていました。

連れ合いは自分の苦しさや辛さはあまり他者にぶつけないタイプで、

自分のことを客観視した上で状態を淡々と語る人なので、

辛さを聞かされることで

聞かされている私の方も辛くなってしまうということはなく、

人体の不思議という観点での話なので、

へえ?そうだったんだ…とフラットな感じで受け止めることができました。

何というか…連れ合いの人徳ですね。

 

そうは言ってもやはり植込み直前のひと月は様々に大変だったようで、

4年を経過してやっと話せるようになってきたこともあれば、

前も聞いたけれど今回はもう少し深い洞察を語っているなあと感じることもあり、

心身共に大変な時期を乗り越えたという事実を

やっと消化することができるようになったというか、

年月をかけて消化して行っているのだなあと感じています。

本当に喫緊で非常時には言葉は凍ってしまい、

体験を話せない、語ることができない、適切な言葉として出て来ない。

やっと気持ちが緩んできて、4年前のあの時の辛かった体験を

家族に対して言語化できるフェーズに移行したんだなあと感じました。

 

それもこれも、VADによる血流補助の力ゆえ。

ありがたいことです。

 

定期検査入院があることで、

それを節目としてあの時の心身に受けた衝撃を振り返ることができるのはありがたい、

それに加えて1年ごとの総括ができてよいと思いました。

 

なお、今回の定期検査入院では、

VADバッテリーチャージャー、モバイルバッテリーユニット、

バッテリークリップが新品に交換となりました。

 

「新しくなったからかもしれないんだけど、

セルフテストの音量がうるさくなった気がする。

だけど、アラームの音質が変わった。

前はもっとストレートに響く電子音だったけど、

なんかくぐもっているような、こもってるような

聞こえづらい電子音に変わった気がする。

つまり、私にとって聞こえづらくなった気がする…」

 

アラーム音の聞こえ方が変わった気がするので、

私もうっかり聞き逃したりしないように、気をつけねばならないと思っています。

 

 

 

願以此功徳 普及於一切 我等與衆生 皆共成仏道