NEC元社長の西垣浩司さんが亡くなりました。死因は自殺だそうです。
西垣さんは1999年から4年間社長を務めていますが、この4年間はNECのドンとして君臨した関本忠弘さんとの戦いに明け暮れた毎日でした。
関本さんは1980年から14年間にわたって社長を務め、その後4年間会長となり、98年には相談役に退いていますが実権を放そうとはしませんでした。
その頃、NECの業績はパソコンの不振や半導体事業の低迷で急降下。しかも防衛庁汚職事件も重なってぼろぼろになっていきます。そんな状態でありながら社内では、関本さんに反発する西垣さんと君臨し続けたい関本さんのバトルが勃発したのだから業績が上向くはずかありません。
この構想は2002年に関本さんが相談役を降りることで決着しますが、自らも翌年辞任しています。
非常にアグレッシブな人でしたが、関本さんとの戦いとリストラに忙殺されただけで社長任期が終わってしまった。もし攻めの経営ができたなら、さぞ凄みがあっただろうなと思うのですが、時代が西垣さんに味方しなかった。
関本-西垣戦争のあと、NECはずっと低迷したままです。浮上しないNECを、西垣さんはどのような思いで見ていたのでしょうね。
ご冥福をお祈りします。