隅木 ―極めよ!さしがね大法典― 第1章 基本編    ◆4時間目◆  基本図とは何か | 建築大工の作業能率を極限にまでアップする方法!

建築大工の作業能率を極限にまでアップする方法!

 現在の建築業界は日に日に厳しいものになっているように感じる今日この頃です。
 さて、これから日頃の仕事で発見した、なかなか思いつかないようなウラ技や、最新のおすすめアイテムなど、確実に作業能率アップできる次世代建築方法を紹介していきます。

さしがねという道具は、ただ直角の線を引くだけでなく屋根のすべてを求めることができる万能定規であります。


建築物のほとんどは水平な基礎の上に土台を水平に置き、柱をさげふりなどで垂直に作り上げていくのが一般的です。


屋根は雨や雪を落とすようにするための勾配(傾斜)がついていますが、この屋根の原型ともいえるものが一般的に基本図(勾殳玄の基本図)と呼ばれています。


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いきなり基本図といっても意味がわからないのでむずかしいのですが、つまりわかりやすくご説明させていただきますと屋根の勾配の簡略的な設計図と理解していただきましょう。



ところで、基本図の勾殳玄(こう、こ、げん)の名前の由来はなにからきているのでしょうか。ありとあらゆる方法で私なりに調べて見ました。




【勾】こう
[常用漢字] [音]コウ(漢) [訓]まがる とらえる
1 かぎ形に曲がる。斜めに傾く。「勾配・勾欄」
2 とらえる。「勾引・勾留」
[難読]勾玉(まがたま)
kotobank.jpより


どうやら屋根の角度をあらわしているようですね。
基本図の中では、この部分の数値がすべてを決める部分になります。
屋根の基本型体そのものなのです。





【殳】こ
殳(つえぼこ)とは、古代中国の棒状の武器である。長さ一丈二尺で刃はない。木、また竹を束ねて作る。

漢字としての意味は、つえ、つえぼこ、矛の柄、杖で人を撃ち殺す、という意味がある。
〔説文解字(段注本)〕には「杖を以って人を殊(ころ)すなり」とある。殳と殊が同声であることによる解説である。また〔周礼〕に基づき「殳、積竹を以って、八觚、長さ丈二尺なり。兵車に建て、旅賁以って先驅す」とある。〔釈名・釈兵〕には「長さ丈二尺にして無刃なり。撞く所有り、車上に挃する」とある。
ニコニコ大百科(仮)より


まずはびっくりしたこと、
ネットや辞書などで「こ」で検索しても出てきません。「ほこ」で検索すると出てきます。
意外にも古来中国の武器の事を示しているようです。おそらくドラクエでいう”ひのきのぼう”のようなものですね。





【玄】げん
黒、赤みの黒、深い色、北、空、天、道徳、道、深淵、容易に知られないこと、静か、陰暦の9月という意味がある。〔説文解字・巻四〕には「幽遠なり」「黑くして赤色ある者を玄と爲す」とあり、幽遠と色の意味について述べている。
炫、眩と通じ輝く、くらむ、という意味がある。 
ニコニコ大百科(仮)より


ほのぐらくてよく見えないさま。また、奥深くてくらいさま。・光や、つやのないくろい色を意味しているようです。





ところで、今回1文字単位で意味を調べてみてもよくわかりませんでしたが、3つをセットで考えてみると重大なことに気付かされました。

思いませんか、、、似ていると、、、三種の神器に、、、




【勾】は勾玉(まがたま)

【殳】は武器(杖だけど、、、)

【玄】は闇、 鏡の中、、、光がなければただの闇



なんじゃないかと思います。  ていうか自分なりに決めつけちゃっていますw

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そう思うとすごい事ですよね。
このことから基本図を覚える価値は大有りだと言えます。