こんばんてーん
一応はオススメという体で、げきみそです。
最近のジャンプ連載陣で新たに単行本を買ってみたやつ。
江ノ島だいすけ『人造人間100』
先月2巻が出たところ、確か読み切りからあったな…と連載初回を読みながらすぐに気に入ったので単行本が出たら買おうと決めてたんだけど、2巻のタイミングで纏めて。
最初はホラー系かな?と思いきや、わりとアクション物。
ここでの“人造人間”はフランケンシュタインの怪物的なもので、とある博士が「理想の人間」を追い求めてフランケンシュタインよろしく作っていたが100体目が出来た後にその博士が亡くなり、見えない理想を求めて人造人間達が人を襲うようになった…なんていうあらすじ。
継ぎ接ぎの身体である人造人間は理想=優れた肉体のために、より優れた肉体のパーツを奪うために人を襲うっていう前提から、
とある不老長寿の一族がパーツのために惨殺されたが、生き残った最後の少年が自身が成長したら身体を与えることを条件に他の人造人間を全て倒すよう“No.100”の人造人間と契約。
一族の復讐を兼ねて人造人間による被害を無くすため、優秀な肉体を持つ少年と最強の人造人間が、人造人間打倒の旅を続ける話。
いろいろと前提の設定があって、人造人間は基本的には後に作られた(ナンバーが後)の方が強く、身体のどこかのパーツに特化した能力を持っている(列車に追い付けるほど足が速い、長時間の潜水が出来るほど肺が強い、等)とか、都度で戦う人造人間の個性が分かりやすくなっている。
自分を囮にしつつ、最後に作られた=スペック的には最も強いNo.100が来た人造人間を倒す、の構図。
倫理的には欠けている人造人間だが優秀な肉体になってもらうべく少年には過保護、しかし対人造人間では圧倒的な戦闘力を発揮する、まぁ少年漫画にはありがちな非力な主人公とぶっとんでる相棒っていうバディ。
これ、しばらくは二人で人造人間を探しながら倒していくパートかなと思ってたら
3話目にして、同じく人造人間と戦っている他の人間に出会ったり…
からの、実は人造人間の被害者を保護しながら撲滅活動をしている組織があってそこに入る流れになったりと、序盤からトントン拍子で話が進んでいた。
不老長寿の一族の末裔となった主人公がわりと有名人だったりして周りの反応もスムーズだったり、ちょっと心配になるくらい話が早いのがアレでしたがw
なんか雰囲気的には、ややホラー寄り要素ありつつ怪物と戦って味方組織みたいのもあって主人公は身内の生き残りで…とか、もしかしたらポスト“鬼滅”を狙って構成されている?なんて気配も感じられる。
主人公と同様に人造人間と契約しているが人を襲う側になっている人物との戦いがあって、ここでは人造人間の感情や目的意識への言及、その辺の倫理観を問うエピソードも。
ここでは主人公の決意や、この作品における善悪みたいなのを現してて、1巻後半から2巻にかけての早い段階で結構大事な話を持ってきている。
その次のエピソードでは、襲われた主人公の一族からパーツを捕っていた人造人間が非常に優秀な肉体を得て段違いに強力になっている戦闘メインの回となったり。
不老長寿で肉体が強いため自然治癒力が高い…が転じて、その肉体(パーツ)を取り込んでる人造人間は瞬時に再生する能力を備えている、なんていう塩梅。
その代わり、人造人間には必ず弱点になる核の部分があるからそれを壊せば一発だっていうのも。
この辺から…まさに不死身でも首を斬られたらダメな『鬼滅の刃』における鬼との戦闘みたいな様相になっていて、まぁ良くも悪くもジャンプっぽいなと。
2巻の最後ら辺では、組織が過去に倒した人造人間の核を利用して戦闘要員となる普通の人間が潜在能力を極限に引き出される、人によって効果は違うが遥かなパワーアップを遂げられるイベントも。
これで主人公は先の人造人間のように肉体の再生能力を得て、いよいよ実戦でも足手まといにならないように特訓をするっていう展開になっていく。
…だから、強めの鬼と戦った後に全集中を体得することに…くらいの流れですねw
序盤からテンポ良く進んで、いろんな要素を入れて急いでるなっていう素直な印象からすれば単行本は一桁くらいで終わりそう…だけど、人造人間の総数も多く捕られた不老長寿のパーツ数も不明ってところで引き延ばそうと思えば可能な風呂敷は広げているので、まだまだ分からない。
個人的には普通に少年漫画として面白いなとな思っているので、それなりに盛り上がって、それなりに続いてくれたら嬉しいなぁ…と、陰ながら推しております。
(  ̄▽ ̄)
げきみそ☆パーンチッ!! ΣO( ̄□ ̄ o)