先月最後の土曜日には、舞台「アルジャーノンに花束を」を見に行きました。
本作品の公演を行っているのは、ファンクラブにも入っている演劇集団キャラメルボックス。
温かくて、それでいて元気の出る公演を見せてくれるので、自分としては特別な劇団。
と、書きながら、キャラメルボックスの公演を見るのは、2年ぶりぐらいになっていた・・・。
キャラメルボックスが嫌いになったからでもなく、演劇が嫌いになったわけでもなく、
2年前のある「誓い」のため、一時的に、演劇をみないようにしていただけです。
それは、転職を決め、前の会社を辞めるときに、自分に課したことで、
趣味の「演劇鑑賞」と「サッカー観戦」について、正社員での再就職がきまるまで、
劇場やサッカー場に見に行かないこと・・・。
その後、長いブランクの後、再就職は決まったけど、正社員契約にはまだなっていなくて・・・。
でっ、本来なら、正社員になってから解禁なんだけど、なかなか正社員雇用の契約に替わりそうもないので、
演劇だけ、今年の4月を持って解禁してしまった。
去年の震災で、いつ死が襲ってくるかわからないと、改めて実感し、好きな「演劇」を解禁。
その間は、演劇DVDをたくさん持っているので、それをときどき見て、気持ちを紛らわしていました。
因みに、サッカーは封印中。
正社員雇用になったら、メインスタンドで、サッカー観戦するつもり。
サッカーを封印中に、なでしこジャパンが、世界一になったのには、びっくり・・・。
なでしこリーグも毎年、見に行っていたし、男子代表より早く、世界一になる核心は、あったけど、
予想より早い結果でした。
キャラメルボックスの東京公演と言ったら、池袋のサンシャイン劇場。
劇団員とか、スタッフとか、2年前とは、結構、雰囲気が変わっていて、
懐かしい部分と、変わったなと思う部分が、半々な感じでした。
今回だけなのか分からないけど、開演前の前節が、役者さんが出た映像に変わっていました。
前は、2人ぐらい、脇役の人とかスタッフの人とかが出て、公演中の注意事項を伝えたり、
携帯電源のチェックタイムとして、フィンガー5の曲(「リンリンッ、リリン・・・」)を流して
コミカルな場面があったのですが、今回はなかったので少し寂しかった。
「アルジャーノンに花束を」の原作は、何度も呼んだことがありました。
作品を知ったのは、学生の頃の授業で・・・。
「ねらわれた学園」で有名な、眉村卓先生の授業だった。
知ってから、ハードカバーの本はもちろん、後で文庫本になった時も、直ぐに買った。
名作中の名作です。
知的障害により、大人になっても子供ぐらいの知能のチャーリイ・ゴードンが、
外科手術により、天才と呼べるまで、知能が発達していく過程を、チャーリイ・ゴードン本人が書いた
経過報告書として、話が進む辺りは、びっくりする表現方法でした。
チャーリイ・ゴードンの知能レベルに合わせ、文章の表現も、子供レベルの文章から、大人の文章への変化。
この文章表現が、身近な人の話のように錯覚させるので、感情移入がしやすい原作。
その経過報告の文章表現は、ステージ裏に、プロジェクターを使って、文字を写すことで、表現していました
また、また、場面転換をスムーズにしたいときは、ステージの脇に、役者さんの誰かが、ナレーターとして立ち、文章を読み上げることで、対応していました。
すべての文章を、プロジェクターで映すと、テンポが損なわれるので、上手く調整していると関心しました。
ステージのセットは、床が白をメインとした格子模様、ステージ中央を出入り口とするため、
出入り口にしたい両端に、壁をイメージした板状の物(畳の3倍ぐらい)が、立ててありました。
場面転換ごとに必要な小道具(椅子や机など)は、場面に関係のない役者さんが、黒子的な感じで、
搬入や搬出をしていました。
小道具の移動場面は結構あったので、リハーサルを結構したのではと思います。
ステージ脇はもちろん、ステージへ移動中も、照明はかからないので、けっこう難しいと思います。
観客席から見て、微かに人が見えるぐらいの照明をかけていたのは、その難しさを補うためではと推測されます。
話の進め方は、原作に忠実に進んでいる感じがしました。
長い話を、2時間ほどの演技に、どうやって収めるのか注目していたのですが、
初めから最後まで、上手く盛り込んだなと思いました。
推測では、どこかの場面を抽出して、2時間ほどの公演にするのかと思っていたけど、
いい意味で、裏切られました。
原作を読んだのは、だいぶ前だったこともあるけど、原作からどこを削ったのか分からなかったです。
また、チャーリイ・ゴードン役の役者さんの演技も、素晴らしかったです。
知的障害を持っている時期の演技は、知的障害を持っているように見えたし、
手術で天才的な知能を持った時期の演技は、天才的な知能を持っているように見えました。
知的レベルの切り替えのタイミングも、かなり意識して見ていたのですが、そんなに違和感なく移行していました。
切り替えた場面は、少し忘れてしまいましたが、チャーリイ・ゴードンの感情が高まる場面で、切り替えていたという記憶だけ残っています。
他の役者さんも演技も、素晴らしく、作品の世界観に、うまく入って見れました。
公演の最後の方は、少し悲しい感じの展開なので、観客席では、すすり泣く声や音が聞こえてきました。
自分は、そこまでいかなかったけど、公演が悪いわけでなく、
いろいろと震災や原発事故などにより、たくさん悲しい思いをし、感情をコントロールできないくらいまでなったので、自分が強くなったのではと、自己分析していました。
普段のキャラメルボックスの作品は、元気で、走り回る感じの作品が多いけど、
今回は、その要素を、封印といった感じ・・・。
でも、キャラメルボックスの作品の軸にある「やさいい眼差し」は、
今回の作品にもありました。
このやさしさが、自分は大好きです。
この作品も、いずれ演劇DVDとして販売されると思うので、
販売されたら、購入しようと思います。