梨加:「では、聞いていきたいのですが、この方ご存知ですか?」
所長が白石さんから預かった飛鳥さんの写真を堀さんに見せた
堀:「ああ、齋藤さんですね、よく来てくださいます・・・彼女に何か?」
写真を見ると、彼女はすぐに誰かわかったようだ
もしかしたら、飛鳥さんと堀さんは顔見知り以上の関係があるかもしれない
理佐:「詳しいことはわかりませんが、2週間前から行方がわからないのです」
「ここ2週間で彼女がお店に来たりとかは・・・」
堀:「いえ、来ていませんね、けど、1週間に1回は必ず来られていたので・・・」
「けど、用事が重なったりしたのかなって、あまり深くは考えていませんでした」
私が飛鳥さんの行方がわからないと切り出したとき、彼女の顔が一瞬憂いを
帯びた表情になり、、語尾が強くなった
それは当然所長も感じたようで・・・
梨加:「そうですか、ちなみに彼女はこちらにはいつぐらいから?」
堀:「2年位前からですね、おひとりで来られていました」
「申し訳ありません、準備がありますので・・・」
梨加:「お忙しいところ、すみませんでした」
「何かわかったことがあれば、ご連絡ください」
気が付けば30分以上話し込んでいたようで、私たちが店を出るとすでにちらほら
お客さんが店の前で待っていた
ひとまず、店から離れ近くの喫茶店に入る
理佐:「堀さん、明らかに何か知ってますよね」
梨加:「うん、もしかすると飛鳥さんをかばってるかも・・・」
ここまででわかったことなどを改めて私たちはまとめてみると・・・
・白石さんと飛鳥さんは2年前から付き合い始めた←依頼時に確認済み
・BRAに行きだしたのは、2年前 飛鳥さん一人で
・2週間前から音信不通 大家である日村さんが10日前に会ったが、それ以降
姿なし
・3日前に女性が飛鳥さんのもとに尋ねてきた➡情報なし
梨加:「こんなものかな・・・」
理佐:「やはり、堀さんが1枚噛んでいるとみてもよさそうですね」
梨加:「3日前の女性の件は、彼女を調べて行けばわかるかも・・・」
理佐:「ですね、これからどうします?」
梨加:「彼女を尾行する、仕事終わりまで待つよ」
理佐:「久しぶりの尾行ですね、けど、彼女通勤が車だったら・・・」
梨加:「そこは大丈夫♪」
紅茶を一口飲んでニコッとほほ笑む所長
確かに、大丈夫そうだ
窓の外を見ると、少し遠くに看板に明かりがついたBAR Moon nightの文字が
浮かんでいた
To be continued......