室井です。



明日、明後日の2日間。世田谷区にあるアクト青山のアトリエにて公演が行われる。
詳しくはアクト青山のHPをご参考下さい。

作品は岸田國夫の『屋上庭園』。
2日間とも、キャストを変えての昼夜2回公演。



前日の今日、2組のキャストの最終稽古が行われた。
劇派・月を代表し、、、というのは嘘で、単に僕自身興味があったので観劇に出向いた(笑)


まず述べておくが、僕はこの作品の台本にきちんと目を通したことがない。一度舞台で見たのも5、6年前のことであまり話の詳細は覚えていない。印象として暗い作品というイメージがあるだけだ。


アクト青山に着いたのは16時頃。着いてすぐキャストAの通し稽古が行われた。
キャストAは、小西・岩崎・潮・古川の4人。

さて、キャストAの感想。

個々の人物の違いがはっきり表現され、ストーリーが解りやすく、作品の面白さがそのまま伝わるストレートな出来だった。並木の気持ちが前に出てくる演出で、その並木を妻や三輪が友情や愛情で支えているという印象だった。


その後キャストBへ切り替え、稽古や最後には通し稽古が行われた。
キャストBは立和名・小西・福井・松本。

さて、キャストBの感想。

キャストAとの比較となってしまうが、作品の描き方が違った。キャストが違うから当然の話ではあるが。キャストBは、並木へ向けられる妻の愛情や三輪の友情を色濃く出し、それに支えられている並木の姿が描かれていた。


まとめると。
2組ともとても満足のいく仕上がりだった。作品も描き方も、正直、とても面白かった。
数年前に観た前回の印象と違い、物語が明るく感じた。それは作品の作り方に希望があったから。その希望とは妻が夫を、友が友を想う“愛”だろう。少しクサイ言い方だが(笑)
作り方・描かれ方は違えどそこには誰かが誰かを想う気持ちがあり、その気持ちに支えられて人は生きていくものなんだという作品に仕上がっていて、僕自身改めて考えさせられた。
数年前に観た前回も、今の僕が観れば感じられるものがあるだろう。それは僕がまだ精神的に幼かったからだと思う。



この記事を読んだ方へ。

今、あなたがもつ愛情。それが友へ、家族へ、恋人へ向けられたものでも構わない。そんな愛情を持つあなたに、一度足を運んで観て頂きたい作品がある。
それが、アクト青山の『屋上庭園』。