劇団ぴゅあの第33回公演「アレクサンドリアにて」に登場する人物の解説です。

3回目は中原中也です。


中原中也は、大正から昭和初期にかけて活躍した詩人です。

当初はダダイズムという新形式の詩に傾倒しましたが、独特なノスタルジックな哀愁を帯びた詩が愛されています。昭和9年に第一詩集「山羊の歌」、死後の翌年の昭和12年の「在りし日の歌」が代表作。国語の教科書にも掲載されている「サーカス」「汚れちまった悲しみに」は有名ですね。「頑是ない歌」の「思えば遠くへ来たもんだ」というフレーズは海援隊の曲にもありますね。武田鉄也も中原中也にシンパシーを抱いていたのかも知れません。

またルックス的にも中也は美形です。

文ストの中原中也もしている黒い帽子、黒いマントはフランスの詩人アルチュール・ランボオを真似て、銀座で撮った写真として残っています。

中原中也は三十歳で結核で死んでしまいますが、350篇もの詩を残しました。

彼の詩には、

少年の日の自分が重なります。

寂しくて切ないけど、どこか懐かしいような。


若くして亡くなった天才詩人。

彼が見たアレクサンドリアは、

どんな光景だったのでしょうか。