新入生の皆さん、ダダンブログ愛読者の皆さん、なんとなくリンクをクリックした皆さん、そしてそうではない皆さん、こんにちは。ダダンの自称緑担当、この春から4年生になったミステリ好きの特級煽リストことぴっぴです。

 あれれ?4年生???ついこの間、外大に入学してダダンに入ったつもりでいたのに、もう4年生になっていたとは。ありきたりですが時の流れは早いものですね。1日1日を大切に生きていきたいです。

 

 春は多感なシーズンですね。特に最近いろいろなできごとが起こりすぎて、アタクシは常に心がきゅーっとしてしまいます。新入生の皆さんにとっては怒涛の3月が終わってようやく一息と思いきや、またまた怒涛の4月に雪崩れ込んだという感じでしょうか。これから課題がますます多くなると思いますが、適度に気分転換でもして、パンクしないようにしてくださいね。その気分転換として、ぜひやってみて欲しいのがサークル活動!特に生まれも育ちも趣味も年齢も様々な人たちがひとつの作品を創り上げるべく、一体感を持って血と汗と涙を流す劇団ダダンはおすすめです✨

 

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 さてさて、今回のブログテーマは「本」ということで、まずは私が最近初めて読んで好きになった作品をいくつか紹介します。私は簡潔に物語の内容を纏めるという行為が非常に苦手なので、あらすじを知りたい方はぜひ貼ってあるリンクに飛ぶかぐぐってください。ひとつでも読んだことあるよーって人はぜひ声かけてくださいね〜。ぜひ語りましょう!海外ミステリ最高🥰

 

・原田マハ 『ロマンシエ』

 

・三浦しをん 『ののはな通信』

 

・M・W・クレイヴン 『ブラックサマーの殺人』

 

・ホリー・ジャクソン 『自由研究には向かない殺人』

 

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 ダダンブログを愛読されている方はお気づきでしょう。去年のブログでも私は本をモチーフにした記事を投稿していました。なんという偶然。去年の焼き直し記事でいいかと思わなかったかと言えば嘘になりますが、今日は特別な日なのでそれにまつわることを書きたいと思います。

 

 今日4月11日は私のいちばん好きな作家、鷺沢萠(さぎさわ・めぐむ)が死んだ日です。タイトルからこのブログを開いてくれた方はご存知だと思いますが、そうでない方のためにお話しすると、2004年4月11日に35歳でこの世を去った作家・鷺沢萠の命日のことを彼女の作品『葉桜の日』から採って葉桜忌と呼んでいます。

 

 東京の桜もだいぶ葉桜に変わってきましたね。花粉症の私はくしゃみを連発しながら先日乃木坂〜東京タワー方面へお花見に行ったのですが、桜の時期はほぼ終わっており青々とした緑の葉たちが薄いピンクの花よりも存在感を放っていました。(そういえば東京タワーの麓はまだクリスマス仕様。いったいどういうことなのでしょう)

東京タワーを見ると江國香織さんの『東京タワー』を思い出します。江國さんの作品たちも私にとって大切な道標。『号泣する準備はできていた』という短編集と『落下する夕方』が特に大好きです。

 

 

 私が鷺沢萠という作家に出会ったのは、彼女が亡くなっておよそ10年が経ったころ、中学に入って国語便覧を眺めている時。「現代の作家たち」という項目の中でほぼ唯一の亡くなっている作家でした。しかも死因は自殺。「自殺」という言葉に、ある種の輝きや憧れを感じていた中学生の私にとって、その初めて見る作家に興味が湧いたのは当然のことでした。ですが、その流行は一過性のモノでしばらく経つと彼女の名前はすっかり私の記憶から消え去ってしまいました。

 彼女に再び出会ったのは中2か中3の頃。現代文の教科書に掲載されていた「ケナリも花、サクラも花」がきっかけです。学校の授業で扱った記憶は無いのですが、空き時間にそれを読んだ私は一気に彼女の文章のファンになりました。それからは学校や横浜市の図書館に通って作品を読む日々。勉強をしに行くと言って家を出たのに図書館で勉強せずに彼女の作品を読んでいた、なんて日もザラにありました。おそらく図書館に収蔵されている彼女の作品は全て読み尽くしたはずです。

 めめさんの作品は小説もエッセイもとても読みやすく、それでいて深みのある作品ばかり。特に好きな小説作品は『海の鳥・空の魚』に収められている「柿の木坂の雨傘」、『F -落第生-』に収められている「家並みの向こうにある空」、「重たい色のコートを脱いで」、『過ぐる川、烟る橋』です。エッセイはクスッと笑えるものにガハハと笑えるもの、それから深く考えさせるものまで多種多様でどの作品も味わい深く、個人的には鷺沢萠という作家の真骨頂が遺憾なく発揮されていると思います。特に、『ケナリも花、サクラも花』、『月刊サギサワ』、「オフィめめ」シリーズ(ブログを書籍化したもの)がオススメ。

 

 

 作家の死というのは半ば作品の死にもなってしまいます。もちろん作家が亡くなってからも、その作品は生き続けますし、私のように新たなファンがこうして生まれることもあります。ただ、当然新しい作品は出ません。それに、こういう言い方はファンとして辛いですし、当時を知らないのでなんとも言えませんが、生前のめめさんは大御所だったわけでも超がつくほどの売れっ子だったわけでもないので、彼女の作品はほぼ全て絶版になってしまいました。その結果、本屋さんに今行ってもめめさんの作品はほとんどありません。技術が進歩したおかげで電子書籍として購入することができる作品はあるとはいえ、こうして出会う機会の失われた作家は、どんどん人々の記憶からも忘れ去られてしまうのです。ひとりのファンとしては悲しい限りですが、仕方ないことなんだということも理解しているつもりです。だからこそ、昨年の『少年たちの終わらない夜』の復刊はとても嬉しかった。感無量でした。復刊の声をあげてくれた声優の斉藤壮馬さん、そして実際に復刊に踏み切ってくださった河出書房新社の皆さん。ほんとうにありがとうございます。

 私が上に挙げた作品たちとは少しタイプは異なりますが鷺沢萠という作家の作品を読んだことがある人にも無い人にも、そもそも鷺沢萠という名前を知らない人にも手に取っていただきたい作品です。新刊本が出るとめめさんのエッセイやブログによく出てきたこの言葉を置いておきます。

「買うざます」

 

少年たちの終わらない夜 (河出書房新社)

 

 

 

 めめさん、ファンの1人として私もあなたの新刊を手に取るという経験をしたかった。軽快なエッセイと濃厚な小説がもっと読みたかった。

 00年代初頭にブログを使いこなしていためめさんは、今も存命なら色々なSNSを駆使して自分の考えを発信していたんだろうなぁ…

 

 

 私がそちらの世界にいつ行くのかはわかりません。遠い遠い未来かもしれませんし案外すぐかもしれません(どんなに短くても新歓公演が終わるまではこちらの世界にいたいですね。出演する以上、みなさんに迷惑をかけるわけにはいきませんし)。だから私はめめさんにいつか逢えることを楽しみにして、めめさんの知らない世界を一生懸命に、そしてどんな未来がこちらを覗いているのかワクワクしながら生きてゆきます。めめさんはこの時代をどのように捉えて文章にしていたのだろうか、と想像しながら。

 

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 次回のブログは靴下がトレードマークの凰華王妃さん。ゆるふわ感の中にも強い芯を感じる凰華さんが本とこれまでどのように接して来たのか楽しみです。

 

宣伝です

ダダンの新歓公演

絶対に「観るざます」

 

🌸2022年度劇団ダダン新歓公演🌸

「本を書く女」

 

    

  ​4月25日㈪、26日㈫  

ともに18:15開場/18:30開演

 (公演時間は40分前後を予定しております)
 

 

プロメテウス・ホールにて
 

 

入場無料

 

※新型コロナウイルス感染症予防対策のため予約制にしております。お手数ですが、ご予約はこちらからお願いいたします。

 

    

●新歓公演「本を書く女」


作・演出 佐藤結香


キャスト
 

堀越万桜

山田拓生

定久浩介

 

篠原黄梨

SUNAGIMO

 

 

こまめな消毒や三密対策等、感染予防対策は団員一同徹底いたします。

ご来場心よりお待ちしております!🙇🏻‍♀️

 

以下の媒体でも積極的に発信いたします!

お楽しみに♪