対談第4弾となる今回のテーマは『劇団ダダンの公演ができるまで』!前後編に分けてお送りします♡

スマイリング2年生ぴっぴ×ダンシング2年生ハリー×スリーピング3年生椎名の三者対談です。 話が大いに盛り上がっ(て予定時間の2倍である2時間を優に超えたしおまけに何度も脱線して内輪ネタとオフレコトークの巣窟だっ)たなかよし三人組(笑)による対談のディレクターズ・カット・スクリプト!!どうぞごゆっくりお楽しみください。

 

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ぴっぴ よろしくお願いします 

 

ハリー椎名 よろしくお願いします〜 

 

ぴっぴ 第4弾は……あーこれ緊張するな……第4回の今回は、公演ができるまでの流れ、ということで 

 

ハリー椎名 お願いします 

 

──公演ができるまで① 脚本会議、投票、決定──

 

ぴっぴ じゃあまずはね、公演のね 

 

ハリー 脚本投票? 

 

ぴっぴ そうそう 

 

ハリー 脚本投票ねー!!!!楽しいですよねー!!!!!!!!

 

椎名 (つらい)……そうですね……1番最初に、団員が自由にやりたい脚本を持ち寄って、みんなで読んで、投票します。これは本当にドキドキしますねー! 

 

ぴっぴ 椎名さんは「読み合わせが一番楽しいかもしれません」って言ってますもんね 

 

ハリー あぁ読み合わせね 

 

椎名 そうなんですよ、ダダンのホームページの自己紹介欄に書いてあるんですよね 

 

ハリー これちょっと分からないことがあるんですよ、演出(※劇のリーダー。舞台を作り上げるトップ!重要用語です)が決まるタイミングが決まってないみたいなんですけど、いつ決まるのが普通なんですかね? 

 

椎名 演出は……脚本会議のときには決まってることが多いですね。演出希望の人がやりたい脚本を出すことが多いから。「なんの脚本でもいいから自分が演出をやりたい」って人がいるパターンもある。質問の答えとしては、「割とまちまちだけど、脚本会議のときには決まっていることが多い」ですかね? 

 

──公演ができるまで② 座組決定──

 

椎名 脚本が決まると、座組を決めますね! 

 

ハリー ワァソウナンダ〜!ヘェ〜〜〜 

 

椎名 (つらい)……そうですね 

 

ハリー 座組ッテナンデスカ〜??????

 

椎名 知ってるだろ……! 

 

ぴっぴ これ大事大事 

 

椎名 座組っていうのは、キャストや演出、裏方役職のリーダー(※私達はそれをチーフと呼んでいます)のこと。要するに演劇を作るためのメンバーってことです。それを決めるのが、座組決定 

 

ハリー 椎名さん役職なんですか? (※役職って……?こちらを参照!)

 

椎名 (つらい)……主に制作(※対外交渉とお金を司る役職)ですね 

 

ハリー 制作 

 

ぴっぴ あれ、もう一個あったような…… 

 

椎名 ああ、舞台監督(※主に時間を管理する役職)も一応入ってはいるんですけど、私の同期に舞台監督プロフェッショナルの子がいるので、もうほとんど制作専任ですね。……ハリークンハ何ダッケ?

 

ぴっぴハリー 爆笑 
 

椎名 (つらい) 

 

ハリー 音響と、一応舞台美術(※大道具のこと)なんですよ 

 

椎名 ソウナンダ〜知ラナカッタ〜!

 

ハリー ちょっとやめてくれます?笑 音響は結構つらくて、まず人数が少ないので、ぜひ1年生に入ってほしいですね。あと、この前の公演でチーフとオペ(※本番音響の操作をする人)が違うのが辛かった気がします。チーフなのに操作しない!って、複雑な気持ちになる 

 

ぴっぴ へえ、複雑な気持ち 

 

椎名 そういえばぴっぴも照明チーフで、オペは別の方ですがなにか感じました? 

 

ぴっぴ つらいとは思わなかったかな。ひよっこチーフだったので、先輩方に助けてもらいながら「何をするのか」を学ぶチーフでしたね 

 

ハリー なるほどねえ…………座組の話終わりでーす!

 

椎名 終わりなんだ! 

 

ハリー ヤバいヤバいこの調子で行くと15分で終わる!(※あと2時間かかります) 

 

椎名 ……いやでも、ぴっぴとハリーが1年生の冬にチーフをやったって話でしたけど、ダダンでは冬のアルシェ(阿佐ヶ谷の小劇場)公演で1年生にチーフを任せて仕事を覚えてもらうって習慣があるんですよね。今年もそうなると思います 

 

──公演ができるまで③ 予算会議──

 

ハリー 予算会議いきますか 

 

椎名 そうですね。座組が決まると、わりとすぐに予算会議が行われますね! 

 

ハリー あぁそうですねー。予算会議大切ですよねー 

 

椎名 予算会議は、私の部署である制作が中心になって行うんですけど 

 

ハリー そう、そう、そう。だからよく知らないんですよ。制作さんのほうが詳しいと思う 

 

椎名 ですよね。制作は、各役職のチーフから「今回の公演はこういうことをやりたくてこういうものが欲しいから、いくらの予算が必要です」っていうのを集めて、それをまとめます。そして「今回の劇では合計してこれくらいの予算が必要です。その予算を賄うために、キャスト演出は〜円、チーフさんは〜円、平スタッフの方は〜円出してください」というのを予算会議で示して、皆の承認を取るんです 

 

ぴっぴ 予算会議で大変なのって、各チーフからの予算案集めくらいですか? 

 

椎名 そうですね。舞台美術や衣装、音響、照明って、演出さんが方針を決めないと予算を出せないんですね。だから、制作としては早く予算会議をして早くお金を集めて、チーフの皆さんに早くお金を渡したいんですけど、そうしようとすると、演出さんに早く考えてくださいと言わざるを得ない。心苦しいところですね 

 

ハリー 言われました言われました。新歓公演のとき「あぁこれテーブルクロス要るよねー」って言ったら小道具チーフさんの目の色が変わってキリッ!として「テーブルクロス要るの?」って言われて……あぁそっか予算関係するんだって 

 

椎名 小道具さんは大変なんだよね 

 

ハリー 「あぁ、あれ要るわ!!」っていうのが多い 

 

椎名 予算は、減るならいいんですけど、増えるとなると誰かが立て替えたりまたお金を徴収しないといけないので、増えるのは避けたほうがいいんですよね 

 

ハリー そのための予備費ですね 

 

──公演ができるまで④ 舞台美術・照明会議──

 

ハリー つぎつぎつぎ! 

 

ぴっぴ お兄さんの番だぞ、舞台美術会議 

 

ハリー 進みすぎじゃね!終わりそう(※あと2時間は終わりません)舞台美術会議……ぶび会議に思い出あります? あ、舞台美術会議っていうのは、その名の通り、舞台美術すなわち大道具について決める会議ですよね。略してぶび会議

 

椎名 わたしは舞台美術に関する知識が浅いのでただ見てるだけですが、いろいろなアイデアがあるんだなあと思いました 

 

ぴっぴ ぶび会議って照明と関わってるんですよ。舞台美術によって照明を吊る位置とか変わってくるから大変なんですよね。小屋入り中に舞台美術がガラリと変わって、照明もガラリと変えざるを得なくなったこともあるとか…… 

 

椎名 だから、ぶび会議でしっかり固めておくのが大切なんですけど、アルシェに実際入ってみないと分からないことも多いですね 

 

しばしの無言時間 

 

椎名 (ハリーに)あなた、ぶびでしょ?思い出はない?

 

ハリー ぶび会議の思い出ですか?………うーん………えぇぶび会議……??でも舞台美術チーフって大変だと思いますね。動かしてるものがデカいし失敗が許されないから。ぶび会議があるのも頷ける。ぶび大切 

 

ぴっぴ その裏で照明会議もやっているんですよ。舞台美術がちゃんと決まって、演出さんから照明案が示されて、照明班と演出さんが話し合って照明を決める。先輩から後輩に脳内や仕事を教えるためにも、照明会議は大切です 

 

ハリー 演出のスタイルにもよるね。「こうしたい」って思いが演出の中にハッキリあれば楽だと思うけど、なんとなくこんな感じ、だと特に初心者チーフは大変なんじゃないかな 

 

ぴっぴ お互いに「なんとなく」だと大変ですね。そこはフィーリングで!は大変 

 

ハリー そうそう。自分が演出のときにそう思った!どこまで口を出そう…?って。全部やるキャパはないし、でもこだわりはあるし。塩梅が難しかった 

 

ぴっぴ 取捨選択が必要ですね。絶対捨てたくないこだわりは推し進める 

 

ハリー ある程度は照明チーフに任せないといけないからね 

 

ぴっぴ 完全にこれだ!っていうのが決まってたらそれを言えばいいんだけどね。こうしてもらうんだ!っていうのを言う 

 

──公演ができるまで⑤ きっかけ会議──

 

ハリー 次! 

 

ぴっぴ きっかけ〜 

 

ハリー 話すことねえ〜 

 

椎名 きっかけ会議って、なんですか? 

 

ハリー 演出、照明チーフとオペ、音響チーフとオペが集まって 

 

ぴっぴ あと舞台監督 

 

ハリー あっそうなんだ。その人たちが集まって、台本を持ちながら、照明が変わるところや音響が入るところを会議するやつですよね!ね!先輩! 

 

椎名 へえ〜 

 

ハリー 先輩!!

 

椎名 (つらいので無視) 

 

ぴっぴ 先輩は参加したことあるんですか?

 

椎名 私はないですよ。さっきも言ったように、私は制作専任なので芸術的なことは全くわからないんです 

 

ハリー あぁそうなんだ 

 

ぴっぴ きっかけ会議は、事前の準備がとても大切ですね!音響案や照明案が固まってないと長引く!

 

ハリー 長いと2時間以上だよね!頑張って短くして1時間とか。長いと意思疎通もできなくなってくるから、これからは無駄に長くしないように、ちょっとずつ改善していくべきですね 

 

──公演ができるまで⑥ タタキ──

 

ハリー つーぎ! 

 

椎名 タタキ。大道具づくりですね。タタキは団員みんなでやりますねー 

 

ハリー そう、それが理想ですよね。でも、役者が稽古してる裏でタタキをしている場合があって、それは役者以外しか行けないから過酷そうでしたね 

 

椎名 ぴっぴはこの前の冬公演でタタキやってた?よね? 

 

ぴっぴ やってましたよ。タタキは、舞台美術チーフさん任せになりがちですね 

 

ハリー 失敗できないしね 

 

ぴっぴ 材料も限られてるし。舞台美術チーフさんのこだわりで言語化できない部分も多いから難しい……タタキって作業自体は楽しいんだよね 

 

ハリー ノコギリとか使うの中学生ぶりで楽しいなと思った 

 

椎名 そうなんだ!私は高校の演劇部でも皆でタタキやってたから触れてた 

 

ここで大きく本筋から逸れる 

 

ハリー (大きく脱線した後、我に返って)言うてまだ始めて30分なんですけどね(※あと1時間半は話します) 

 

──公演ができるまで⑦ 稽古──

 

ハリー 次いこうか 

 

椎名 稽古 

 

ぴっぴ ここは演出さんが話しまくってください

 

ハリー なに稽古? …………稽古について……? え……? 通し……通し…………先輩! 

 

椎名 (つらい) 

 

ハリー 先輩!稽古についてなんですけど!!!!!! 

 

椎名 あからさまに媚び売る顔しないでくれないかな……演出とキャストが決まると、稽古が始まりますね 

 

ハリー あぁ!たしかに!たしかに!!!!!!

 

椎名 (とてもつらい)……脚本がいくつかのシーンに分けられて、演出をリーダーとして、シーンごとに演劇を作り上げますね 

 

ハリー 椎名さん台詞覚え速いですよね! 

 

椎名 そう? 

 

ハリー この前の公演では椎名さんめちゃくちゃセリフ多くて、でも割とイケてる!スゲー!と思って 

 

椎名 そうなんだ。うーん、私の場合は、長台詞は速いんですよ多分 

 

ハリー コミュニケーションはできない? 

 

椎名 ……すっごいdisられた気がするんですけど……。長台詞は自分のペースで覚えられるから覚えやすい 

 

ぴっぴ 今回(※2020年度劇団ダダン新歓公演『大丈夫?』のこと。現在、公演延期が決定している。具体的な開催時期は未定)の演出のハリーに聞くんだけど、演出さん的にどういう稽古をするとか気にかけてたことはありますか? 

 

ハリー んー……なんだろ……うーん…………「こうやったぜ!」みたいなものはない 

 

ぴっぴ かつての演出さんを参考にしたりは? 

 

ハリー 参考に……し、た。のかな?わかんないなあ、どうなんだろ。無意識に参考にしてる部分もあると思う 

 

ぴっぴ 特段参考にしてるところは? 

 

ハリー ないと思う 

 

椎名 私がハリーの演出で良いなと思うのは、色んな人に意見を求めるところですね! 

 

ハリー 求めてました?……あぁ、演出は言いすぎてはだめだな!と思ってました。情報過多になりすぎないようにしましたね!でも、皆さん訊いたら結構言ってくれますよね、いいなあと思ってました。あれは助かる、劇が良くなります。演出の言いたいことを他の人を言ってくれる場合があって、それは助かる 

 

椎名 助け合いですね。他人……いつも見ている人じゃない人からの意見はありがたいですよね。ずっと見てると目が慣れてきて新鮮さが失われてしまいますからね 

 

ハリー 見る人も勉強になる。自分だったらどうするんだろうなって。コメントする練習にもなる! 

 

ぴっぴ そう。スタッフとして参加した公演では、客観的に見ながら意見を言うことができた。1年生の夏よりも冬のときのほうがコメントできた。進歩したなと自分で思います 

 

椎名 他人の演劇を見るって、タメになりますね 

 

ぴっぴ おふたりとも、メインどころの役とちょい役のどちらも経験してますが、気分の差とかありますか? 

 

ハリー ……椎名先輩どうですか? 

 

椎名 そうですね……思いの差は、やっぱり生まれてしまうかな。ちょい役で肩の荷が下りた〜って感じるのではなくて、クレジットの一番上に書かれるような役はやっぱり重さが半端ないなって自然と感じる、というか 

 

ぴっぴ ハリーくんは? 

 

ハリー どうなんだろうなあ……昨年度の夏公演では、音響オペと最終日しか出ない出番一分くらいのちょい役だったから「見ることができてた」んだよね。見る側だぞー!って気持ちがあった。でも、冬公演では見れなかった……言うて気持ちの差はなかったかな?脇役って難しいな、どうしたらいいんだろう、とは考えた 

 

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ここまでご覧いただきありがとうございました!

 

大いにボケ倒して対談を盛り上げてくれたハリーくん出演のZoom演劇。ぜひご覧ください↓

『僕の歌を聴いてくれ』Aチーム

 

なかよし3人組(笑)の対談は後半へ続く……