悪天候の中観劇に訪れて下さった皆様、この作品に関わる全ての皆様のお陰で何とか無事終える事が出来ました、ありがとうございます。


再演ではありましたが、今回もやはり大変でした。
20年以上前、初めて「父と暮せば」を読んだ時、いろんな意味で自分はおそらくこの作品に関わる事は無いだろうと思いました。しかし気付けば父の竹造と同世代になり、コロナ渦で大所帯を避けた公演を考えなければならない中、かつて関わる事は無いだろうと思ったこの「父と暮せば」を思い出し、取り組む事になりました。


今までいろんな作品に取り組んで来ましたが、ここまで毎練習ごとに精神を磨り減らすような思いをしたのは初めての経験でした。広島には行った事があり、原爆資料館にも行きました。ですが実際経験した訳ではありません、かつて関わりたくないと思ったのはこの作品を公演する責任を背負いきれないと感じたからです。この作品を観て下さった方はそれぞれに色んな感じ方をされたと思います。
私はこの歳になりこの作品に取り組むにあたり、反戦は意識しませんでした、ただどんな過酷な状況下においても、人が人を大切に思いあう優しい世界を描こうと決めました。


広島弁には苦労しましたが、偶然にもいつも照明をやって下さっている菅さんが広島の方だったので、発音等いろいろ教えて下さり非常に助かりました。
いろんな人に助けられ無事公演を終えられた事にただただ感謝しかありません。
今までもこれからも毎年日本のどこかで公演されていくであろう「父と暮せば」また機会があれば取り組みたいと思います。