
もうカレコレゆうに10年以上にはなるのだろうか、必要なモノはたいがいインターネットオークションで調達してきた年長の友人。
その執着心は達人の域を通り越して、もはや信仰的としか言いようがないのだけれども、僕も何度か氏に絶版中の書籍やカメラの周辺機器類を買ってきて貰ったこともあるので、あしざまには哂えません。
しかし、一昨晩、氏を空港に迎えに行ったところ、イイ年したオッサンがモンスターケーブルのヘッドホン(「b」なのか「6」なのかわからないロゴが人気のヤツ)姿で到着ロビーに出てきたことには、言葉を失った。
「先生、それもオークションですか」
「そや。8,000円で落としたった」
「でも、そんなのバンコクで買ったほうが安いっすよ」
「なんぼするねん」
「明日にでも見にいきましょうか」
と、屋内屋台集合体ビル(上の写真)に案内したところ、ゼンハイザー、ボーズ、カラーバリエーションも豊富なモンスターケーブルがだいたい5,000円から売られていることに、達人はハギシリすることしきり。
しかし、事情通の方々であればご存知のように、屋内屋台集合体ビル内で販売されている並行輸入品のコンパクトデジタルカメラ類はホンモノでも、並行輸入品と称されているヘッドホン類は、どこかの国で大量生産されてくるコピー品。
一部には、
「出元はQCではじかれただけの規格外品なので、ホンモノと比べてもソンショクがない」
などという評判もあるとはいえ、そもそも、比較している「ホンモノ」とやらがニセモノだった、なんてのもココではよくあるパターンなんですが、音のヨシアシよりも、「b」なのか「6」なのか、の、
「このロゴとともに人前で歩く。その行為ソノモノが重要なのだ」
というのなら、僕ももうソレ以上のことは申しません。
↓は、ワタクシが師事している29歳のポートレート写真家が愛用中のヘッドホン。
ひとむかし前のPCヘッドセットよりも音が悪そうなコピー品を5,000円で買うよりも、その金額に2,000円ほどプラスしてコレを買ったほうが、確実にシアワセになれます。
