ローリング・ストーンズが1968年に発表した「ベガーズ・バンケット」のアルバムの世界観はすでに説明不要ですが、上が2002年9月再販の通常CD、下が2008年12月再販のスーパー・ハイ・マテリアルCDをデフジャケにしまってみたところ。
どちらも音源はデビュー40年を機にマスターを一新したDSDリマスターが採用されているので、ブライアン・ジョーンズのスライドギターの響きに大きな差異はありません(と思います)。
また、ディスクの製造素材が違うので信号読み取りの精度も違う、というスーパー・ハイ・マテリアルCDの理屈はわかっていても、ハイブリッド盤スーパーオーディオCDの「レット・イット・ブリード」を聴いた時ほどの体感的ビックリ感はなかった。
DSDリマスターシリーズといえば、ウォークマンなんて持っていなかった時代には気にならなかった「19回目の神経衰弱」のボーカル直前のノイズが除去されたことなどでも各方面から高い評価を受けていますが、ベガバンの新マスターに限っては、「ストレイ・キャット・ブルース」の中間部の音のヨレが気になっていた。
それが、10月末の発売が予定されていたスーパーオーディオCDスーパー・ハイ・マテリアルCD仕様という、ややこしい名称のベガバン新製品の告知には、
<英国オリジナル・アナログ・テープを基にした2010年最新DSDマスター>
と記されてあったのでソレナリに期待していたのですが、結局は、2002年来のマスターのまま発売が延期 になったようです。
40年以上も昔のマスターテープの物理的な劣化は最新技術をもってしても、いかんともしがたいのかな。