あれは先月末のこと、ここ十年ほどカンボジア現地情勢などで何かとお世話になっていた年長の友人とカンタンな夕食をご一緒した。
「4月になれば僕もヒマヒマですから、また、ゆっくりと」と別れてから、帰りのタクシーの中でなぜか涙をこらえるのが難しかった。
そんな涙の流し方をしたことは今まで一度もなかった。
「体調をくずしている」ということは知っていたけれど、昨年末まではコロコロしていた人がゲッソリと痩せ細っており、待ち合わせの場所で「やあ、ギースさん」と声をかけられた時は誰だかわからなかった。
そのときにはもう病魔が全身をむしばんでしまっていたらしい。
絵に描いたようなお人よしぶりが災いして、悪人に騙されることにかけては左右に出るものは誰もいない、かのような苦難の日々もあったようですが、僕が病気で動けなくなった時には、とんでもなくくだらないダジャレ電話をかけてきたりして、本当に善くしてくれたオジサンでした。
そのオジサンが、昨日朝、タイ人の奥さんとお子さんに看取られながら、永い眠りにつきました。
ふぃんきらさんも面識があった方なので、いっしょにご冥福を祈りましょう。
