エトランジェの好ましき振る舞い?? | ローリング・ストーンズ野郎の雑記
世界遺産の町スコータイで日本人女性が殺害された事件について、事件直後の一部のテレビ報道は事件関係者として「日本人2名、タイ人1名」の存在に言及していたけれど、捜査当局は犯人逮捕の秒読み段階に入ったらしく、「あと二、三日のうちに発表します」と胸を張った。

日本人が関係した事故、事件がタイで起きると、僕のところにも日本から「現地の声」を求める電話取材がくるのだけれど、犯人が明らかになっていない時点であーだこーだと言うのは全くフェアではない。

けれども、世の中にはご遺族、友人の心情など関係なく、あーだこーだと言いたいヒトたちが少なくないようで、某大新聞ですらも、まるで現場を見ていたかのように「被害者の無防備ぶり」を指摘している。
最近も単身旅行の日本人女性が空港から乗ったタクシーの運転手にボコボコにされて日本大使館に保護されるという痛ましい事件が起きた時も、「夜中に知らない人間のあとをついていくのが悪い。自業自得だ」「被害者が加害者を誘惑したようなものだ」といった論調が展開されていた。

そうした評論には僕は全く与しかねますが、進歩した人間の善悪の判断基準は、僕のような凡人とは次元が違うのだろうか。
あるいは、アタマデッカチの「タイ大好きです」サンたちの頭の中にあるのは、おおかた、

「タイはそんなに危険な国じゃない」
「タイのイメージが悪化する」
「日本人が平和ボケしてるだけだ」
「日本の常識は世界の非常識、だということを知らないのか」

といった、すでにテアカにまみれた強迫観念、強度の島国コンプレックスだけなのではあるまいか。

団体海外旅行でも世界に迷惑をかけるヒトたち もいるのだから、「女性のひとり旅」だけが悪いのではない。
誰がどう考えたって、川下さんをナイフで刺したヤツが悪いんです。
日本で、ネット中毒者数名が見ず知らずの女性の命を奪った時に被害者の非をあげつらった人はいなかったし、今回の事件でも「日本人は無防備すぎる」と意見するタイ人にはまだ出会っていません。

「夜中に一人歩きしていた、らしい」という被害者の生前の行動のみを以って事件の不可避性(イコール正当性)を語るのなら、今やバカンス外国人よりも肌の露出が激しいお嬢さんがた や、有価カード類を何枚もつめこんだ財布をコレミヨがしにコンビニのレジで広げているオバチャンオジチャンらがやたらと多いタイランドは、世界に類を見な い凶悪犯罪被害者予備軍輩出国家になってしまう。

「タイは危険な国」と考える考えないはその人の自由なのだし、「女性の海外ひとり旅=世間知らず=危険」といったイージーなネタにふりまわされることなく、困ってる人を目の前にした時 にはいつでも助けることができる立場にありたいものです。