ぱちんぱちん(もしくは、ぱつんぱつん)服の需要:ホンモノ、ニセモノ問わず | ローリング・ストーンズ野郎の雑記
バンコクの新興シネプレックスの一階部が、いつの間にか、時間帯によっては集団ナンパ会場の色調を帯びはじめていた。

大衆スーパーよりはお高い雰囲気が受け入れられたものなのか、また、高級ショッピングモールよりは人の目が少ないことが評価されたものなのか、駅前のシネプレは新感覚のデートスポット化しつつあるのだろうか。

深夜帯のC級ホテルのロビー食堂ほどの即物的な雰囲気はないにしろ、昨今の社会問題化 などはドコ吹く風の女子大生らがたむろし、それらをお目当てとした専門学校の男子や、汗水たらして働かなくともベンツを買える若隠居風情の青年とその取り巻きのムレがコーヒーショップ各店のテラス席までをも占領している。

このテの人たちは一人でいる(たとえば面接)時には妙にオドオドしっぱなしのくせに、二人以上になった途端に公衆道徳的なものが音を立てて崩壊する傾向にあり、また、お店が「ここはお客様の席ですから、ご注文のない方のご利用はご遠慮ください」と進言するのはタイらしくないものなのか、店員がゴミを排除してくれるのはスターバックスぐらいなものです。

しかし、それでも、一杯のアイスコーヒーを仲間内でチュウチュウ飲み回している女子大生らが四方八方でシキリに脚を組み替えている日には、僕は「眼福でござる」とも「居心地が悪い」とも言い切りませんが、まるで新手のコスプレを採用したマッサージパーラーの金魚蜂の中に放り込まれたかのような錯覚にいたたまれなくなる。
 
こういう光景が、いつか僕が書いた「タイは日常的にお下劣な空間がやたらと多い社会だ」 の最たる瞬間なのですが、「国王陛下から直接、卒業証書を授かる大学の連中は、まさか、この中にはいないよな」 と校 章をチェックしようにも校章をつけていないのは、保身のためなのか、それとも、単なるニセ学生なのか。

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■「制服法」起草、ニセ女子大生には罰金・禁固刑(「バンコク週報」9月21日)

露出度の高い女子大生の制服に対する批判が高まるなか、政府は「制服法」の起草を進めているが、この中に、制服の販売規制が盛り込まれる可能性が高まってきた。

チャルアイポン教育事務次官によれば、先日実施された制服法についての公聴会で、職業高校の理事長から、学校の許可なく制服・校章を販売した者に対する罰則を強化するように、との意見が出されたという。
現在、女子学生の制服の無許可販売が増えており、学生以外の者がその制服を着用して売春などを行うケースが頻繁にみられるとのことだ。

また、文化省文化監視センターのラッダー所長は、ホンモノの学生やニセ学生を問わず、制服を売春に「利用」するケースが急増しているという。
さらに同所長は、露出度の高い制服が強姦やわいせつ事件の引き金となることが非常に多いとして、身体にフィットした露出度の高い制服販売も違法として、刑罰の対象とするよう主張する。

現在、教育省では、学生ではない者が制服を着用して、売春などの違法行為を行った場合には、6か月以下の禁固刑、もしくは5万バーツ以下の罰金を科すとの条項を法律に盛り込むことを検討しているという。

なお、タイで最も売れ行きのいい制服は、日本で女子学生の制服として採用されることの多いチェックのスカートとのこと。
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文化省文化監視センター所長が言及している事象は、僕は「風説」のたぐいかと思っていたけれど、要は、白のブラウス、黒のタイトスカートを着用してれば、需要側も供給側も「なんだっていい」ということなのかも知れません。

※写真は、教育関係者とマスコミの間で「女子大生亡国論」「興国論」を過熱させた女子大生タレント。
日本でも「女子大生」がブランド化されて、いい迷惑をしていた女子大生が大勢いた時代がありましたね。