日本人初の快挙、フラメンコギタリスト・沖仁がデビュー10周年記念ベストアルバム発売 | 芸能界の裏事情

日本人初の快挙、フラメンコギタリスト・沖仁がデビュー10周年記念ベストアルバム発売

 今年7月7日と8日に、スペインのムルシアにて行われた権威あるフラメンコギター・コンクール(第5回ムルシア“ニーニョ・リカルド”フラメンコギター国際コンクール、国際部門)で、日本人として初めて優勝を果たしたフラメンコギタリスト、沖仁(おき じん)。9月15日には、彼のデビュー10周年を記念した初のベストアルバム「MI CAMINO [ミ・カミーノ] ~10年の軌跡~」が発売となる。

 「MI CAMINO [ミ・カミーノ] ~10年の軌跡~」には、これまでに発売された5枚のスタジオレコーディング・アルバムから、NHK大河ドラマ『風林火山』紀行テーマ曲をはじめ、様々なテレビ番組やCMに使用された楽曲をほぼ網羅。先日、優勝を果たしたコンクールの演奏曲2曲と、2007年に行われた“Respeto”ツアーの未発表ライブ音源も収録し、彼の歩んできた10年間をダイジェストでまとめたオールタイム・ベスト・アルバムとなっている。

MI CAMINO[ミ・カミーノ]~10年の軌跡~


 沖は、単身スペインに渡り、帰国してからの10年間について「自分の音楽を模索する過程であり、フラメンコという民族芸能との格闘の日々でもあった」と語る。本場のフラメンコへの憧れと決して超えられない民族の壁、そして誰の真似でもないオリジナルな表現をしたいという欲求の狭間でいつも右往左往していた彼だが、今回の国際コンクール優勝を経てその心境にも変化が訪れた様子で「10年の総括というだけでなく、僕の活動の中でも一つの大きな節目になる予感がしています。大袈裟に言えば、フラメンコという民俗芸能を次の世代に伝えていく伝承者の一人として、日本人の僕が選ばれたのだから、これからは自分とフラメンコが自然に同化して行けるのではないか、という明るい予感がしている。」と述べている。

 ムルシア“ニーニョ・リカルド”フラメンコギター国際コンクールは、古典フラメンコギターの神様的な存在である“ニーニョ・リカルド”に因み、一流の審査員が揃う非常にレベルの高いコンクール。通常、スペイン人ギタリストを対象とするのに対して、国際部門を設けているのが特徴となる。

 明後日5日に毎日放送/TBS系で放送となるドキュメンタリー番組「情熱大陸」では、同コンクールに沖が挑む姿に密着した様子を放送。11月下旬には、ベスト・アルバム発売を記念しての新たなコンサートツアーを開催。沖は今後に向けて「10年の間に僕を支えてくれた全ての人たちに心から感謝します。また、今後生まれてくるはずの「沖仁という音楽」を、末永くどうぞよろしくお願いします。」と語る。