明けましておめでとうございます。学生です。
前回1st ROUNDの感想を書いてからかなり間が空いてしまって申し訳ありません。
ちょっと諸事情により先月末から忙しくしております。
ということで少し久々にはなりますが、残りの決勝の感想を書いていこうと思います。
【1. ウエストランド】
決勝後のラヴィットでさや香の新山さんも仰ってましたが、8分使って1本のネタをしたような感じでしたね。
1st ROUND10番手、最終決戦1番手という繋がった出番は、今回のウエストランドの優勝にかなり良い影響を及ぼしていたような気がします。
何となくですがM-1、というかKOCなど賞レースにおいては、1本目と2本目で同じタイプのネタをするっていうのは少し倦厭されていたように思っていました。
でも今回のウエストランドの場合、1本目の流れをそのまま2本目に持ってきていましたし、それ以上に構成自体は同じでもテーマを変えているというのがものすごく大きかったと思います。
なので同じ構成でも既視感はなくて、聞いている人全員がもっと聞きたいという姿勢になってたのではないでしょうか。
これは2019年のミルクボーイなんかも同じで、彼らも構成は同じでも中身が違っていました。6票獲得という結果も偶然同じでしたが。
逆に2015年のジャルジャルなんかは、構成が同じでもそもそもテーマというものがないネタだったので、2本目が1本目と被って見えていた例だと思います。
テレビ越しに見ていると3組とも同じくらいウケていたように見えましたが、やはり会場ではウエストランドの空気感があったんだろうなと、結果を見るとそう思いますね。
私は今回の1番の勝因は、ウエストランドのネタから1番人間味が感じられたことだと思ってます。
熱量とか言っている内容とか、全部がありのままで出来ているように見えました。本当に面白かったです。
【2. ロングコートダディ】
結果的には1票も入らなかったロコディですが、1票くらいは正直入ってもいいのになぁと思ってしまうようなネタでした。
もちろん結果に文句があるわけではないですし、1票も入らなかったからといって3番目だったかといえば絶対そんなことはないと思います。ただやっぱりご本人たちの心情的にも1票は欲しかっただろうなという話です。
2021年の肉うどんも含め、これまでロコディが決勝で披露した3本のネタは、どれも順番に回答を出していく大喜利チックなネタでした。
実のところロコディの普段の漫才ネタでは、こういうネタは決して多くはないんですよね。私の印象ですが、2020年くらいからこのタイプのネタに切り替えてきた印象です。
笑いの量を右肩上がりに増やしていくという意味で非常に賞レース向きで、その分ポンポンとネタを作れるわけではないだろうなと勝手に推察してます。
私はこのネタを初めて見たんですが、よくこのレベルのネタを2本目に残していたなと単純に感じました。まぁそれに関しては3組ともそうなんですが。
あえてシビアな見方をすれば、2つ目のワクチン会場のとこがピークにはなっていたんですよね。
1番最後の太秦に関しては笑いというよりも拍手を起こさせるようなボケでした。
ただ、やっぱりものすごくポップなネタですし、個人的には凄く好きなネタでした。
そして最後にすごく悪い予感ですが、2023年の連続決勝が途切れるとしたらロコディなのかもしれないと何となく思ってます。当たらないで欲しいんですが。
【3. さや香】
さや香が決勝に行くと決まった時から、免許返納と男女のネタをやってくれ〜とずっと願っていました。なのでこのネタチョイスというのは、今のさや香にできるベストな選択だったと思ってます。
私が今回の3組の中では1番好きでしたし、優勝できるクオリティだったとも感じてます。
決勝終わった後に「ウエストランドは仲良くてさや香は仲悪いからそこの差が出た」みたいな感想を目にしたんですが、それは絶対に関係ないと思います。
私は何だったらコンビ仲がそこまで良くないコンビの方が好きですし(コウテイとか)、そういうコンビの方が口論的な漫才ではリアリティが出て魅力的に見えます。
仲の悪さと漫才の面白さというのは、全く比例しませんし。
「仲良くないから石井さん新山さんの方見てなかったのか」みたいなコメントも見ましたが、ネタ中の話だとしたら、普通に顔向けてるのでよく意味がわかんないんですよね。辻褄が合わないので多分ネタ以外での話なんでしょうね。
今回の敗因はさや香にはなくて、単純にその日の空気感が僅差でウエストランドだったということなんだと思います。
少しでも何かが状況に変化があったら、結果が変わるような決勝だったと感じています。
ネタの中身ですが、好きで何度も見たネタでしたが、細かいところが変わっていて、しかもその変わったところも面白くて最高でした。
話の持って行き方、流れが本当に上手いですよね。とんでもない構成力です。
モヒカンの例えの絶妙さも素晴らしくて、「モヒカン」というワードを出されてから、ジワジワとその意味がわかっていくあの感じ、たまらないですよね。もう一度初見の頃に戻りたいくらいです。
新山さんが「ヤバい奴」側に回ってからそれに気付くタイミングも完璧ですし、全てがピタッとハマるようなネタだなと改めて思いました。
年末のオールザッツで披露していた「心霊スポット」のネタもめちゃくちゃ面白くて、来年の決勝も楽しみになりました。
さや香は優勝できるコンビです。と言い切っておきます。
ということで、M-1グランプリ2022決勝の感想は以上となります。
かなり長めに期間をとってしまいましたが、お付き合いくださった方、ありがとうございました。
恐らくペースはゆっくりになってしまいますが、敗者復活の感想も書くので、ぜひそちらもご覧頂けると嬉しいです。