リアリティゲームが始まる。
つまりはそういうことだ。

「私は今回のゲームマスターを務めるルドウィンと申します、以後お見知りおきを。」

恭しく礼をするそれは、ヘンテコなピエロの人形である。気味が悪い。

というより、噴水広場に似つかわしくない、しかしそんなことをよそにゲームマスター、ルドウィンは話を続ける。

「みなさんさぞ驚かれたでしょう、いやはや失礼極まりない!しかしこれからあなた方にはルールを理解してもらわねばならないのですっ!」なんだって?、ルール?聞き捨てならない単語。

「おい」と、ここでケイがルドウィンにつっかかった。

「とりあえずゲームマスターはお前なんだな?ルール以前に聞きたいことがあるんだが、いいか?」ケイは思ったより冷静だ。この超常現象的な状況の中で心が掻き乱されていないのがわかるくらいまっすぐゲームマスターを見つめる。

「いいでしょう、まぁほとんど答えられませんがね」しれっとした口調。

「とりあえず、聞きたいことはひとつ。なぜ俺たちなんだ?」

「と、いいますと?」理解できなかったらしい。かくいう俺もだが。

「だから、なぜこのゲームの参加者は俺たちなんだ?どういう組み合わせだ、身分も違うし、何か関連性があるわけでもない、何かをしたわけでもない、じゃあ一体なぜ俺たちがゲームのショウタイジョウとやらを受けたんだ?」静寂。ゆっくりと意味を考えた。

つまりケイは「なんの関連性もなく、なにか要因があるわけでもないのになぜ集められたのか」ということらしい。確かにゲームは一人でもできるモノが多いし、仮にそうだとすると参加者は8人でなくとも良いはずである。

そう考えた時、脳裏に最悪の自体が浮かぶ。

そしてそれは現実となって帰ってきた。

「あなた方に関連性がないのは確かですし、ショウタイジョウに関しては抽選の結果送らせていただいたまでです。つまり無作為に招集をかけたわけで関連性がないのは当たり前です」しかし、そのあとの言葉の方が重要だった。

「それに、見ず知らずの人の方が、殺しやすいじゃないですか」にたりと笑うルドウィン。

やはり、このゲームは…

「…サドンデスマッチまたはサバイバルか」
俺と同じ答えを導き出すケイ。

そしてそれがわかった途端、他の6人が次々に喚き出す。

「殺しやすいってなに!?」
「人殺しをしろというのか!?」
恐怖に声を失うやつもいた。

「簡単ですよ、みなさんには決闘をしてもらうんです、ローマのコロッセオさながらのね」

全員唖然とする。

「とにかく!ルールを説明させていただきます!時間をくわせないでくださいよまったく!!」怒りに身をよじるゲームマスター。

「ま、まって!」ここで一人の女が声をあげた。
「し、死ぬなんてことないよね…?」それは誰もが気になることだ。しかし、ローマのコロッセオでは必ずどちらかが死ぬまで闘技演目を続けたのだ。それを考慮するに…

「なにを甘えてるんですか、相手を殺すまで勝利は得られませんよ?」すっとぼけた表情のルドウィン。

女は青ざめた顔で言葉を失う。

「ですから、みなさんはそれぞれタイマンで殺し合いをするわけです。闘技場に関してはこちらでご用意させていただきます。」みんな恐怖におののいていた。

「ですが、1つ問題があるわけです。みなさんは丸腰ですし武器の扱いなんてろくにできません。そこでです!」ルドウィンは突如手を振る。

すると地中から謎の扉が出現した。