
風雨来記は、初代プレイステーションのソフトの中では、一番ハマった作品。
私は小・中学生の9年間、父が主宰する「やまさんの千里道場」と言う、野山や喧騒から離れた土地を歩く旅をするサークルのようなものに、半強制的に参加させられ、合計5085kmと言う途方もない距離を歩いた。
その締め括りとなったのが、北海道700km縦断歩行。宗谷岬から襟裳岬まで、夏休みを潰して、テントを背負って、雨の日も風の日も、複雑な心境で、何だかんだ歩き通した。
そのせいか、北海道には思い入れが今でも強い。
このゲームは、今は無きFOGと言うメーカーが、プレイステーションの初代、増補版をプレイステーション2で出した。その後シリーズ化し、5作品くらい出ていたと思う。私は1しかプレイしていないので、2以降は良く分からない。

FOGは、久遠の絆や、みちのく秘湯恋物語などで、中ヒット作を出していたメーカーで、2022年に解散。日本一ソフトウェアに権利譲渡した。だから、FOGが直接出した風雨来記は、3までだ。
北海道をバイクで巡り、様々なヒロインと出会い、毎日ブログのような記事をアップしていくゲームだ。ただ、北海道は広い。とても全ては容量的に収録出来ない。なので、道東と道北が舞台となる。



このゲームの最大の特徴は、如何なるヒロインであろうと、最終的には別れが待っている。どんなルート分岐を辿ろうが、必ず最後は別れるのだ。こんなゲームは、あまり聞いたことがない。ただ、納得の行く別れ方なので、寂しくはあるが、キチンと終わらせてくれる。
周る舞台は、摩周湖や阿寒湖は分かるとして、神の子池、ナラワラ、トドワラ、朱鞠内湖、ワッカ原生花園、塘路湖、和琴半島、セセキ温泉など、全国的にはマニアックな部類に入る名所を堪能出来る。
バイクでの移動は、止め写真の連続で表現される。動画でそれをやったら、多分プレステ5でもキツイ。だから当然なのだが、不思議と、ちゃんとバイクで移動している気分を味わえるようになっている。

ストーリーも設定も練り込まれており、完成度は非常に高い。それはメインキャラクターだけではなく、サブキャラクターまで、ストーリーに組み込まれ、油断出来ない。
画質はプレステ初代にしては、かなりクリア。プレステ2だと、更に改良されている。
音楽もレベルが高く、私は思わずサウンドトラックを購入してしまった。特にオープニングテーマは最高だ。
FOGは、第一作目であるみちのく秘湯恋物語からの伝統で、ゲーム内に花札を取り入れており、本作でも花札が、こいこいのみではあるが、プレイ出来る。私はこれで、こいこいのルールを憶えた。使用キャラは、本作のヒロインのみならず、条件を満たせば、FOGの他作品キャラも使える。


泣ける旅ゲーム、風雨来記。これは、紛う事無き傑作ゲームだ。

