アパシーとは、日常のあらゆる物事や自分自身に対して、やる気や関心が失われ、感情や意欲等が低下した状態のことをいう。

 

アパシーは、長期間ストレス状態が続いている場合に、ストレスにうまく対応出来なくなった時に生じる。

 

やる気がないわけではなく、強いストレスからこころを守るための、逃避行動といえる。

  

感情の起伏が乏しくなる、ネガティブ思考になる、自発性、思考力、集中力が低下する、といった状態がみられる。

 

アパシーは、うつ病と混同されることがあるが、うつ病患者の場合、多くは自分がうつ状態であることを自覚している。

 

自分の症状に焦りや苛立ち等、自責の念を覚え、うつがより悪化するという負のスパイラルに陥ることもある。

 

アパシーは、意欲的になることもなければ、気分が落ち込むということもなく、自ら症状を改善するために、努力するような行動はみられない。

 

うつ病には、抗うつ薬が有効とされるが、アパシーの場合には薬物療法では十分な効果が見られない。

 

このため、カウンセリングやリハビリテーション等、多職種によるアプローチで対応することが必要である。