情動とは、喜び、悲しみ、怒り、恐怖、不安などの激しい感情の動きのことです。
情動に密接な関係があるのは、大脳辺縁系です。大脳辺縁系は大脳の内側にあり、特に扁桃体は、情動の統合中枢として中心的な役割を果たしています。
情動は、連続した脳内の情報処理の一形式として起こります。
①感覚刺激(対象物に関する情報)の受容
②感覚刺激の価値評価と意味認知
③②に基づく情動表出と情動の主観的体験
蛇をみつけた→
噛まれるかもしれない
毒を持っているかもしれない
→逃げる
情動の諸現象に含まれる動機づけは、特定の目標に向かって行動を触発させ、維持遂行させる一連の過程です。
動機づけと情動が関連する例としては、食欲、性欲などの生理的欲求を含むあらゆる欲求について、
それが満たされたときの喜びや快感、満たされないときの悲しみや不快感などの情動が挙げられます。
人間も動物も、快感や喜びを感じるものには接近行動を起こし、不快感や悲しみやを与えるものからは遠ざかろうとします。
すなわち情動は、行動の原因となっているのです。